2016年のF1チャンピオンであるニコ・ロズベルグが、かつてチームメートとして戦ったルイス・ハミルトン(メルセデス)よりもミハエル・シューマッハの方が“完成された”レーシングドライバーだったと語った。
2010年にメルセデスでF1復帰したシューマッハと2012年までチームメートとして同じチームで戦ってきたロズベルグは2013年からはハミルトンを新たなチームメートに迎えた。
カート時代からお互いによく知っていたハミルトンとロズベルグは友人関係にもあったが、2014年にハイブリッド方式の現行F1エンジンが導入されてからは熾烈なチーム内バトルを展開し、関係も非常に悪化したことが知られている。
2014年と2015年はハミルトンがF1タイトルをとったが、2016年にハミルトンを破って初タイトルを手にしたロズベルグはそのシーズンをもって突然F1を引退したという経緯がある。
そのロズベルグはこのほど次のように語った。
「間違いなくシューマッハが誰よりも完成されたレーシングドライバーだったよ」
「このスポーツへの取り組み方、自分自身とチームをより成長させようとする気持ち、あらゆるエリアにおいて彼はものすごかった」
しかし、対シューマッハにおいては一度もドライバーズランキングで負けたことがなかったロズベルグだが、ハミルトンには2013年から2015年まで3年連続で負けてしまっていた。その事実からすればハミルトンの方がシューマッハよりも強敵だったと考えてもおかしくはないだろう。
実際、ロズベルグもハミルトンの才能を高く評価している。
「彼はほかの惑星からやってきた、生まれながらのレーシングドライバーだよ」
「彼はレーシングカーに乗り込むとすぐに速さを見せるし、それは本当にすごいよ」
そう語ったロズベルグだが、レース以外の分野に関しては自分の方が一歩先を行っていると次のように付け加えた。
「ルイスは気候変動問題に取り組んでいる。要するに、彼は持続可能性の問題に関しては少しばかり僕の足跡をたどっているんだ」