アルファタウリのチーム代表を務めるフランツ・トストが、2022年シーズンに向けて不安を抱えていると認めた。
レッドブルのセカンドチームであるアルファタウリは、トロロッソと呼ばれていた2018年からホンダF1エンジンを搭載しており、今年で3シーズン目を迎えている。
だが、2019年からレッドブルにもワークスエンジンを供給しているホンダが2021年シーズン限りでF1から撤退することになったことで、レッドブルとアルファタウリが2022年からどうエンジン問題に対応していくのかが大きな課題となっている。
伝えられるところによれば、レッドブルは2026年に予定されている新F1エンジンルール導入を前倒しすることで新たなエンジンメーカー参入を促進すべきだと主張。そしてそれまでの間はホンダから現在のF1エンジンに関する知的財産権を譲り受けて自分たちでエンジン製造を行う計画を立てている。
だが、レッドブルは実際に自分たちがエンジンメーカーとなることを目指しているわけではなく、それはあくまでも次のワークスエンジンサプライヤーが決定するまでのつなぎとする計画だ。そしてそのためには2022年以降パワーユニットと呼ばれる現在のF1エンジンの開発を凍結することが必要条件だとしている。
しかし、メルセデスはその考えに理解を示していると伝えられているものの、フェラーリとルノーは開発凍結には反対の意思を示しており、今後この問題がどう展開していくのかは非常に不透明な状況となっている。
こうした中、トストはイタリアの『Autosprint(オートスプリント)』に次のように語った。
「我々は現在2022年のエンジン選択に関して不透明な状況の中で過ごしている」
「ライバルたちのパワーユニットを使うことも検討はできるだろうが、私としてはホンダとのパートナーシップをもっと続けたいと思っている」
「彼らは2020年に素晴らしい仕事をしたし、今シーズンの彼らのパワーユニットは本当に素晴らしいものになっている」
「今後、次に何が起きるのか、様子を見ていくしかないだろう」
「もちろん、こうした状態になることは望んでいなかったよ。今年のうちに今後のことをはっきりとさせていく必要がある。我々のファクトリーではすでに2022年のシャシー設計に取り組んでいるのだからね」
そう語った64歳のトストは次のように付け加えた。
「彼ら(ファクトリーのエンジニア)にとってはどのパワーユニットを使うことになるのかを知ることが重要なんだ。当然ながら、それをマシンにうまく合わせる必要があるわけだからね」