かつて世界最高峰ラリー選手権であるWRCで2度チャンピオンに輝いたカルロス・サインツが、同じ名前の息子が2021年にフェラーリへの移籍を決めたのは失敗ではなかったと主張した。
現在マクラーレンに所属している26歳のサインツJr.は2020年のF1シーズンが開幕する前の5月に2021年にはセバスチャン・ベッテルの後任としてフェラーリに移籍することを発表。
だが、新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れていた2020年シーズンが7月にスタートすると、フェラーリF1マシンのパフォーマンス不足が明らかとなってしまった。
本来2021年に予定されていた新技術ルールの導入も2022年まで先送りされ、2021年には原則として2020年型マシンで戦うことになっており、来年もフェラーリが苦戦を強いられるのはほぼ間違いないと考えられている。
こうしたことから、フェラーリに移籍を決めたサインツJr.はかなりショックを受け、失望しているのではないかと考えている者も少なくない。
だが、サインツsnr.は全く心配などしていないと母国スペインの『EFE通信』に次のように語った。
「カルロス(サインツJr.)は、もし短期間のうちに対応できるチームがあるとすればそれはフェラーリだと確信しているよ」
「彼は疑念など全く持っていない」
そう語ったサインツsnr.ではあるものの、実際のところフェラーリがどのように現在の苦境を乗り越えていこうとしているのかということに関する情報は持っていないと認めている。
「彼らが新しいエンジンを用意しようとしており、その開発がうまくいっているという記事は読んだが、そのほかのことについてはあまり知らないんだ」
そう語った58歳のサインツsnr.は次のように付け加えた。
「私はカルロスに部外秘情報について聞いたことはないんだ。私は彼とフェラーリのどちらの立場も理解し、敬意を払っているからね」