今季限りでフェラーリから事実上放出されることになるセバスチャン・ベッテルだが、現時点では昨年からチームメートを務めているルクレールに大きな差をつけられてしまっている。
うわさによれば、フェラーリの元チーム代表であり、現在はFIA(F1統括団体の国際自動車連盟)の会長職にあるジャン・トッドを父に持つニコラ・トッドがマネジャーを務めるシャルル・ルクレールがチーム内で大きな政治力を持つようになっており、それがベッテルに悪影響を及ぼしているようだとも言われている。
だが、ルクレール本人は自分の存在がベッテルの不調につながったのではないかとの見方があることについて、ドイツの『Die Welt(ディー・ヴェルト)』に次のように語った。
「僕の意見だけど、たとえ彼が偉大なドライバーであるということを誰もがすでに知っているとしても、実は僕の存在が彼にますます拍車をかけたんだと思うよ」
16日(金)に23回目の誕生日を迎えたばかりのルクレールは、10歳年上のベッテルとの関係は実のところ「すごくいい」のだと次のように続けた。
「最初はちょっと時間がかかったかもしれない。でも、それは僕のせいだったんだ」
「突然4回F1チャンピオンになったドライバーの横に据えられたことで、僕は少しばかり怖じ気づいていたんだ」
「彼はすでに何勝もあげていたし、僕には実績は何もなかった。だけど、時がたつにつれて(ベッテルとの関係は)だんだんよくなったんだ。もちろん、困難な時期だってあったよ。だけど、サーキットを離れれば僕たちの関係は常に良好だったよ」
今季限りでフェラーリを離れ、来季はアストンマーティンと名前を変えるレーシングポイントに移籍することになったベッテルに何かアドバイスはあるかと質問されたルクレールは次のように答えた。
「そんなこと絶対にできるわけないよ」
「彼はこのスポーツで僕よりもずっと多くのことを成し遂げてきたわけだし、敬意を払うべきだよ」