2021年のアルファロメオのドライバーラインアップがキミ・ライコネンとミック・シューマッハとなる可能性が非常に高くなってきているのは間違いないようだ。
現在F2選手権ランキングトップに立っているミック・シューマッハは本来であれば先週末に母国ドイツのニュルブルクリンクで行われたF1アイフェルGP金曜フリー走行1回目に出走することになっていた。
さらに、そのニュルブルクリンクで2021年にアルファロメオからF1デビューすることが正式発表されるのではないかとのうわさもささやかれていた。
しかし、金曜日は悪天候のためにドライバーたちは1周も走行することができないという状況に陥ってしまい、ミック・シューマッハもF1公式セッションデビューを果たすことができなかった。そして、期待されたF1デビュー発表も行われることはなかった。
一方、来季もアルファロメオで続投することが決まったとも報じられていた現役F1最年長ドライバーであるライコネンもまだ契約は交わしていないとニュルブルクリンクで語り、自身の2021年の去就については明言を避けている。
だが、レッドブルのドライバープログラム責任者として知られるヘルムート・マルコはドイツのテレビ局『Sport1(シュポルト1)』に対し、自分の仕事柄、ドライバー市場の動きは読めていると次のように語った。
「どのドライバーがまだ市場に出ているのかは分かるし、私は誰が誰に電話をしたかも知っているよ」
「こうしたことから、私はミック・シューマッハが来年はアルファロメオでキミ・ライコネンと一緒に走ることになると推測している。それは非常にいいコンビネーションだと私は思うね」
「ジュニアカテゴリーに目を向ければ、彼(ミック・シューマッハ)は常にスタートは控えめだったが、2年目には最高の状態に持ってきていた。F1でも同じようなことが想定できるよ」
そう語ったマルコは、ミック・シューマッハが先週末のアイフェルGPで正式にF1デビューを飾る可能性すらあったのだと明かしている。
「アルボン(レッドブル)に起きたのと同じことがジョビナッツィ(アルファロメオ)にも起きていたんだ」
「最初のコロナ検査でははっきりした結果が出なかったんだ。だから、ミックがデビューを飾る可能性もあったということさ」
そう語ったマルコは、レッドブルとしては7度F1王者となったミハエル・シューマッハの21歳の息子と契約したいと考えたことはなかったと主張している。それは、自分が中心となって運営しているレッドブルの若手育成プログラムにはミック・シューマッハは合致しないからだという。
「我々の役割はドライバーや若手にトップへ駆け上るチャンスを与えることだと考えている。モータースポーツはとても金がかかるからね」
そう語ったマルコは次のように付け加えた。
「ミック・シューマッハに関しては、すでに必要な支援が得られているのは常に明らかだったからね。基本的に、彼には我々は必要ではなかったんだ」
実際のところ、ミック・シューマッハはかつて父親が活躍したフェラーリの若手ドライバー育成プログラムである“アカデミー”に所属しており、その支援のもとに、フェラーリからエンジン供給を受けるアルファロメオでF1の世界に足を踏み入れることになると考えられている。