ルイス・ハミルトンが、F1オーナーのリバティ・メディアがブラジルGPの開催地をサンパウロからリオデジャネイロに移そうとしていることに対して異論を展開した。
今週、リバティ・メディアの一員としてF1最高責任者を務めているチェイス・キャリーが、リオデジャネイロ知事に宛てて書簡を出し、その中でリオデジャネイロのレースプロモーターと最終合意に至ったことを明らかにしたと報じられた。
現在リオデジャネイロ近郊で建設計画が進められているデオドーロ・サーキットがインテルラゴス・サーキットに代わって新たなブラジルGP開催地となる可能性が高まってきたわけだが、ハミルトンはそのニュースを歓迎していないようだ。
しかし、その理由はハミルトンがリオデジャネイロよりもサンパウロが好きだとか、そういうことではないようだ。
今季のF1第11戦アイフェルGPが開催されるニュルブルクリンクにおいてハミルトンは次のように語った。
「僕はブラジルが大好きだし、あそこは僕のファンがすごく多いところでもあるんだ」
「僕はこの問題が持ち上がらないことを願っていた。僕個人としてはもう世界にこれ以上サーキットは必要ないと信じているからね」
「僕はインテルラゴスが大好きだし、リオにも行ったことがある。美しいところだよ」
「詳しいことは知らないし、あそこではレースを持続させることが可能だということも耳にしている。だけど、最も持続可能なことは木を切り倒すことではないと思うんだ」
そう語ったハミルトンは次のように付け加えた。
「とりわけ、(新型コロナウイルスの)パンデミックと戦っており、まだ世界中が危機に瀕しているときにはね」
伝えられるところによれば、リオデジャネイロでのF1は近郊のデオドーロに建設される予定の新サーキットが舞台となる前提で計画が進められているが、このサーキット建設によって近隣のコンボアータ地区にある森林の生態系に悪影響を及ぼす可能性があると考えられているようだ。
それに関する調査の結果、関係当局から認可がおりるかどうかがリオデジャネイロでのF1開催実現のカギとなりそうだ。