レーシングポイントから放出されることが明らかになったセルジオ・ペレスに対する同情の声が上がっている。
10日(木)にペレスが声明を出し、今シーズンいっぱいでレーシングポイントのシートを失うことを明らかにした。そしてその数時間後にはセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が来年からアストンマーティンと名前を変えるチームで走ることを発表している。
うわさではベッテルはすでにレーシングポイントと契約を結んだようだと言われていたが、何らかの事情により正式発表が遅れたものと考えられている。
実際のところ、ベッテルは「ついにこのニュースをお知らせできることをワクワクしている」とコメントしている。
その一方で、ペレスは9日(水)にチームオーナーのローレンス・ストロールから初めて2022年まで結ばれていた契約を解除するとの電話を受けて「驚いた」としている。
ペレスは今季のF1第9戦トスカーナGP(13日決勝)が開催されるムジェロで次のように語った。
「彼らは僕と一緒にやり続けたいと思っていると言っていたんだ」
「それが僕がずっと受け取っていたフィードバックだった。もちろん、何か動きがあることには気付いていたけれどね」
メキシコ人ドライバーのペレスは、レーシングポイントがフォース・インディアと呼ばれていた2014年からこのチームに在籍しており、2018年にチームが存続の危機に陥ったときには自ら率先してチームを救おうと務めたという経緯もある。
ストロールがフォース・インディアを買収し、レーシングポイントとして生き残ることができたのはペレスの働きがあったからだとも言えるわけだ。
そのペレスが契約破棄される形でチームを去ることになったことは気の毒だと考えている者も少なくない。
ルノーのダニエル・リカルドも今回のレーシングポイントのやり方に疑問を呈しながら次のように語った。
「明らかに、セルジオにとってはもうすでにかなり遅いよ」
「もう9月なんだ。彼がほかのシートを探す時間はまだ残されているとは言え、空きシートはどんどん少なくなっているからね」
ペレスは、レーシングポイントの首脳部が来季アストンマーティンに変わるタイミングでベッテルを加入させたいと思っていることを「もう少し明確に」伝えておいて欲しかったと次のように続けた。
「プランBを準備するための時間がもう少しとれていたらよかったよ」
「まだいくつか選択肢はある。だけど、僕も正しい決断をするための時間も欲しいし、すぐに解決策が見つかるとは期待していないよ」