「ピンク・メルセデス」と揶揄(やゆ)されたレーシングポイントの2020年型マシン。ようやくこの論争が終結しそうだ。
ルノーは先月、FIA(国際自動車連盟)が2021年以降のマシン製作において完全コピーを阻止する方針を打ち出したため、これ以上の裁定は求めないとして訴えを取り下げていた。
そしてF1イタリアGP決勝レース当日の今日、レーシングポイントは判決に対する控訴を取り下げたのだ。
レーシングポイントのオーナーであるローレンス・ストロールは先月、違法なリヤ・ブレーキダクトを使用したとしてかなりの罰金とポイントの減額の裁定が下された後、訴えていたライバルチームに対して「ライバルのスポーツマンシップの貧弱さ」に「怒り」、「憤慨」していると語っていた。
そしてルノーやフェラーリが“生ぬるい”としてもっと厳しい裁定を下すよう上訴していたが、ルノーは控訴を取り下げた。レーシングポイントもまた、判決は不服として上訴していたものの、今日それを取り下げたのだ。
レーシングポイントはその理由として「このスポーツとしての利益のため」と発表した。
一方でフェラーリは、FIAのペナルティは引き続き再審を請求中だ。
「これは、F1の政治的な局面そのものだ」と『Sky Italia(スカイ・イタリア)』に話すのはメルセデスF1の代表トト・ヴォルフだ。
「すべて解決するだろう。ICA(仏パリにある国際控訴審)行きにはならないと思っている。」
現時点でこの論争に異議を唱えているのはフェラーリのみとなったが、中団争いから抜け出せずに苦しむフェラーリがどんな判断を下すのか、注目が集まる。
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