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【決勝レースレポート】レッドブル・ホンダが戦略勝ちでメルセデスを止めた!/F1 70周年記念GP

2020年08月10日(月)0:43 am

2020年F1第5戦70周年記念GP(シルバーストーン・サーキット、2020年8月7日〜9日)決勝レースが、天候は晴れ、気温23℃、路面温度41℃、湿度63%の中で行われた。

●【決勝レース結果】F1第5戦70周年記念GP決勝レースのタイム差、周回数

今回のグランプリは、先週より1段階柔らかいコンパウンドというところがポイントになりそうだ。先週のイギリスGPは終盤に3台がタイヤバーストしていたため、タイヤマネジメントと2ストップ戦略で乗り切る必要がありそうだ。

また、代役としてF1復帰2戦目、レース出走は実質1戦目のニコ・ヒュルケンベルグ(レーシングポイント)は3番グリッドからスタート。初表彰台を獲得できるかに注目が集まる。

22時10分、レースがスタート。好スタートを切ったマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がニコ・ヒュルケンベルグ(レーシングポイント)を抜いて3番手へ浮上。ランス・ストロール(レーシングポイント)とダニエル・リカルド(ルノー)が4番手ヒュルケンベルグを狙う。

後方ではセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がハーフスピンでコースアウト。1コーナーでダートに出てしまい、ふらついて単独スピンをしたようだ。後方のマシンやウォールに接触しなかったのは不幸中の幸いだ。

上位勢でハードタイヤを履いているのはフェルスタッペンのみ。他ハードタイヤでスタートしたのはダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、カルロス・サインツ(マクラーレン)、キミ・ライコネン(アルファロメオ)の4台。15台はミディアムタイヤでスタートしている。

7周目、アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)がピットインしてハードタイヤに交換。前を走るランド・ノリス(マクラーレン)に抑えられていたため、早めにタイヤ交換をしてクリーンな状況で速いタイムを刻もうという戦略だ。

そのアルボンは同じホンダPUを使う15番手ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)と争うことになる。昨年シートを交代したライバル関係でもある。逃げるガスリー、迫るアルボン。しかし、アルボンがターン15でオーバーラン、ここで差が広がる。

その間、2番手ハミルトンにフェルスタッペンが迫る。ハミルトンは無線で「リア(タイヤ)が終わった」と伝えている通り、左リアタイヤにブリスターが発生している。やはり暑い環境ではメルセデスはタイヤにかなり厳しいようだ。逆に言えば、タイヤに熱を入れるのが早い、グリップを他よりも早く使えているとも言える。

15番手争いは、守るキミ・ライコネン(アルファロメオ)と攻めるアルボンの激しいバトル!ライコネンはイン側を守ると、アウト側から攻めるアルボンはコース外にはみ出ながらもアクセルを緩めずオーバーテイクしていく。

17周目、フェルスタッペンは無線で「タイヤはまだ大丈夫?左フロントをマネジメントしてるよ」と伝える。ハードタイヤでできるだけピットインを先延ばしにしたい。

20周目、ターン15でオーバーランをしたケビン・マグヌッセン(ハース)とニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)が軽く接触し、何かのパーツが飛んだ。スチュワードはこれを審議中にし、後にマグヌッセンに対して5秒ペナルティーを科した。しかし、マグヌッセンは45周目でリタイアしてしまった。

ハードタイヤに交換をして数周程度のメルセデス勢だが、すでにブリスターが見える。ハミルトンは心配なようだ。

26周目、フェルスタッペンがピットイン。ボッタスとは19秒差だ。フェルスタッペンは3.2秒で新品ミディアムタイヤに交換してピットアウト。コースに戻るとボッタスが前に出た。しかしタイヤ交換をしたばかりのフェルスタッペンは、すぐに仕掛けて一発でオーバーテイクした。

レッドブル・ホンダは無線で「タイヤマネジメント忘れていいよ」と2ストップ戦略のようだ。

ハミルトンは無線で「何かクルマがおかしい。左リアタイヤだ」と異常を訴える。左リアタイヤの中央にブリスターが発生した。4輪ともかなり厳しい状態で、「このタイヤ大丈夫?」、「タイヤはブロー(破裂)しないよね?」とかなり心配な様子だ。気温はどんどん上がっていき、タイヤには厳しい環境だ。

42周目、そのハミルトンはピットインしてハードタイヤに交換すると、ボッタスに迫る。チームはボッタスへ無線で「自由にレースしていいけど、スペースは守ってくれよ」と伝え、ハミルトンにも「自由にレースしていいけどクリーンにね」と伝える。すると、ハミルトンは一発でオーバーテイクし、フェルスタッペンを追撃したいところだが、その差は9秒、残りは2周だ。

ここでフェルスタッペンもペースアップ。そしてファイナルラップでチームに無線で「水飲んだ?手に汗握ってるだろうから手を消毒しないとね」と前戦に続き余裕のジョークを飛ばす。そして今季初優勝のチェッカーフラッグを受けた。メルセデスを止めたのはレッドブル・ホンダのエース、フェルスタッペンだった。

優勝はマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、2位はルイス・ハミルトン(メルセデス)、3位はバルテリ・ボッタス(メルセデス)だった。

レッドブル・ホンダのアレクサンダー・アルボンは5位、アルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトは10位入賞、ピエール・ガスリーは11位だった。

4位には1ストップで戦略勝ちのシャルル・ルクレール(フェラーリ)。12位ベッテルとは対照的だ。

初表彰台を期待されたヒュルケンベルグは、チームメイトのストロールに続く7位で終えた。

次戦はF1スペインGP。オフシーズンのテストコースでも使用されたバルセロナ・カタルーニャサーキットで1週間後に行われる。

●【F1決勝レース】フェルスタッペンが優勝直前に余裕のジョーク「水分補給した?消毒も忘れずに」/F1 70周年記念GP

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