F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)の専属医師であるジェラール・サイヤン博士が、ここまでF1関係者の新型コロナ感染者数が非常に少ないことに「驚いている」と語った。
新型コロナウイルスが世界中で猛威をふるう中、7月にやっと開幕を迎えた2020年のF1は無観客という条件のもとでここまでに4戦を消化している。
レースを開催するにあたってF1では非常に厳しい新型コロナウイルス対策を行っており、サーキットに赴くF1関係者には何度となく検査が行われてきている。
だが、ここまでに感染が確認されたのは、第3戦が行われたハンガリーで清掃会社から派遣された2人のスタッフと、第4戦イギリスGPを前に母国メキシコに一時帰国していたセルジオ・ペレス(レーシングポイント)の合計3人だけとなっている。
だが、最も懸念されていたドライバーの中に感染者が発生したというペレスのケースは今後に向けての不安材料となるのは確かだろう。
しかし、FIA会長のジャン・トッドは、F1ではしっかりとした感染対策を行っているとフランスの『AFP通信』に次のように語っている。
「彼(ペレス)と一緒だった2名はすぐに隔離されている」
「ほかの3人にも検査が行われ、ファクトリーでの仕事に従事することが認められているよ」
F1関係者の中には非常に厳格なウイルス対策がとられていることに対して批判的な意見を持つ者もいるようだ。
しかし、FIAの医療責任者であるサイヤンはその厳しい対策が功を奏しているのは確かだと次のように語った。
「もっと多くの感染者が出なかったことに私は驚いている」
「12000回の検査を行って感染者が3人だけだというのは、並外れた成果だと感じているよ」