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「現在のF1勢力図はすぐには変わらない」とノルベルト・ハウグ

2020年07月28日(火)5:16 am

新型コロナウイルスのパンデミックにより開幕が7月にずれこんだ2020年のF1だが、いざ蓋を開けてみればやはり2014年以降6年連続でF1タイトルを独占してきたメルセデスが今年も圧倒的な力を示している。

ここまでに3レースが行われているが、いずれもメルセデスのドライバーがポール・トゥ・ウィンを達成。ドライバーズポイントでは63ポイントを稼いだ現チャンピオンのルイス・ハミルトンがトップに立ち、チームメートのバルテリ・ボッタスをはさんでランキング3番手につけているレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンに30ポイントの差をつけている。

さらに、コンストラクターズランキングでももちろんメルセデスがトップに立っており、それを2番手のレッドブル・ホンダが66ポイント差で追いかける形となっている。

シーズン開幕前には2020年にはタイトルも狙えると考えられていたレッドブル・ホンダだが、現時点ではマシンのバランスがうまく機能しておらず、予想外の苦戦を強いられる展開となっているようだ。

だが、いわゆるトップチームと呼ばれる3チームの中で今季最も苦しんでいるのはフェラーリだ。

コンストラクターズランキングではルノーエンジンを搭載するマクラーレンが41ポイントで3番手、2019年型メルセデスをコピーしたとされるレーシングポイントが40ポイントで4番手に食い込んでおり、フェラーリはここまでに27ポイントしか稼ぐことができず、現時点では5番手に位置している。

こうした中、メルセデスの前モータースポーツ責任者であるノルベルト・ハウグは、現在の勢力図はすぐには変わらないだろうと次のように語っている。

「非常にすぐにそれが変化するとは思わないし、間違いなくシルバーストン(第4戦・第5戦)でそうなることはないね」

元F1ドライバーのラルフ・シューマッハも同意見のようだ。シューマッハは第3戦ハンガリーGPの予選結果に言及しながら母国の『Sky Deutschland(スカイ・ドイツ)』に次のように語った。

「シルバーストンは非常に高速のサーキットだ。だからまたメルセデスとレーシングポイントが前を占めるだろうと思っているよ」

レッドブル首脳のヘルムート・マルコも、2020年シーズン序盤からメルセデスがこれほどの強さを見せるとは思わなかったと次のように語っている。

「メルセデスはなぜこれほど公然と自分たちの強さを示すことができるんだろうね?」

「我々が強かったころは、あまりあからさまに強さを見せることはしなかったものさ。そんなことをすればモズレー(前FIA会長のマックス・モズレー)とバーニー(前F1最高責任者のバーニー・エクレストン)がすぐに我々をスローダウンさせようとしただろうからね」

だが、ラルフ・シューマッハは、現在のメルセデスは余力を残した状態ですらあると考えている。

「昨シーズン中盤以降、メルセデスは自分たちの力の80パーセントしか見せていないはずだと思っているし、それは今も同じだと思う」

そう語ったラルフ・シューマッハは、いずれにしても今季もハミルトンがチームメートのボッタスに勝ってミハエル・シューマッハの持つ歴代最多F1ドライバーズタイトル獲得記録(7回)に並ぶことになるだろうと次のように付け加えた。

「彼(ハミルトン)はプレッシャーがかかる状況ですごくうまくやっている。残念ながら、それは彼のチームメートにはできないことだよ」

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