F1第3戦ハンガリーGPで、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は多くのドラマを生みだした。
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フェルスタッペンは、金曜日から土曜日の予選まで何をしてもナーバスな車にお手上げ状態だったが、日曜日のレースになるとそれがウソのように素晴らしいレースペースを見せ、メルセデスの追撃を抑えて2位表彰台を獲得した。
しかし、レース前にガレージからグリッドへ向かうレコノサンスラップでは、濡れた路面でタイヤをロックさせてしまい、タイヤバリアに一直線。左フロントタイヤからまさかのクラッシュをしてしまった。ノーズは落ち、左フロントタイヤも曲がった状態を見た瞬間、フェルスタッペンも「終わった」と思ったという。
ところがフェルスタッペンは諦めずに車をバックさせ自走でグリッドまで運ぶと、わずか20分ほどの短時間でメカニックは驚異的な仕事を成し遂げ、締切のわずか30秒前で仕事をキッチリ終えた。
「これは“決して諦めない精神”だ。車をグリッドに運び、何が可能かを見たんだ。メカニックは車を修理するために素晴らしい仕事をしてくれたんだ」
「バリアに当たって終わるなんて望んでいた方法じゃない。しかし、メカニックは車を修理するために素晴らしい仕事をしたよ。彼らがどうやってそれをしたかはわからないけど、信じられないくらいのすごさだよね。もちろん、2位という結果でお返しすることがはできて満足しているよ」
激しく損傷したにもかかわらず、フェルスタッペンはマシンのフィーリングに満足もしていたようだ。
「(車のフィーリングは)よかった、新品同様だったよ!時間ちょうどだった(作業を終えた)けど、すべてが正常に機能していたんだ」
「(クラッシュにより)僕はレースをすることはないと思っていたから、2位になれたなんて今日の優勝みたいなものだよ」
電撃スタートを決めたフェルスタッペンは3位にジャンプアップし、ランス・ストロール(レーシングポイント)がピットインすると2位を走行していた。
「最初のラップはすごく重要だったんだ」
「それ以降、僕たちは正しく(ピットに)呼べたし、良いペースで自分自身がすべきことを続けていたんだ」
しかしそれは簡単なことではなかった。バルテリ・ボッタス(メルセデス)が迫ってきたのだ。
「僕は自分のペースで走ろうとしていただけで、彼が1周1秒ずつ縮めてきているのは知っていたけど、もちろん同じラップはすごく難しいから、彼が1.5秒以内にいるときは難しかったよ」
「最終ラップでは、前にトラフィックがあったし、古いタイヤを履いていた僕にとっては簡単なことじゃなかったから、2位はすごくハッピーだよ」
フェルスタッペンは序盤3レースを終えてドライバーズランキングで首位のルイス・ハミルトンとは30ポイント差の3位につけている。
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