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サインツはフェラーリとの契約を後悔?

2020年07月14日(火)18:05 pm

かつてレッドブルに所属していた元F1ドライバーのロバート・ドーンボスは、カルロス・サインツ(マクラーレン)は2021年にフェラーリへ移籍することにしたのを後悔しているかもしれないと考えている。

2019年には王者メルセデスとほぼ互角に戦えるF1マシンを投入したフェラーリだったが、2020年型マシンは昨年のものに比べても明らかに戦闘力が低下している。

2020年の開幕戦となったF1オーストリアGPでは運にも恵まれてシャルル・ルクレールが2位表彰台に上ったものの予選ではルクレールが7番手、セバスチャン・ベッテルが11番手だった。

さらに、初戦と同じレッドブルリンクで行われた第2戦シュタイアーマルクGP予選でもベッテルが10番手、ルクレールが11番手と、今季のフェラーリはトップ3チームから脱落してしまった形となっている。しかも、決勝ではスタート直後にルクレールがベッテルのマシンにぶつけてしまい、2台ともにそこで姿を消すという最悪の結果となってしまった。

一方、サインツが現在所属しているマクラーレンの2020年型マシンが昨年よりもさらに戦闘力を増してきているのも確かだ。オーストリアGPではランド・ノリスが3位表彰台、サインツが5位。シュタイアーマルクGPでもノリスがメルセデスとレッドブル・ホンダの4台に次ぐ5位の位置を確保。サインツは9位だったもののこのレースのファステストラップを記録している。

こうした状況を受け、ドーンボスは母国オランダの『TopGear Nederland(トップギア・ネダーラント)』に次のように語った。

「サインツは絶好調に近い状態だ」

「これまでフェラーリと契約したことを不満に思うドライバーがいたとは想像できない。だが、彼が初めてそう思うかもしれないね」

「昨年のスキャンダル以後、エンジンにはまったく速さがない。すでにコンマ9秒も失っているよ。だが、クルマの方もバランスがとれていないね」

「彼(サインツ)にとってもっと悪くなることはないと思うかもしれないが、マクラーレンは順調にトップに返り咲く道を進んでいるようだ。ルノーエンジンを積んだクルマはすでによくなっているし、来年はメルセデスエンジンを手に入れることになる」

「あのチームが来年はトップの位置にいるかもしれない。そして、サインツはそのシートを差し出すことになるんだ」

ドーンボスは、新型コロナウイルスの影響により財政的に危機的な状況に陥ったマクラーレンだが、チームCEOのザック・ブラウンはうまくその局面を乗り越えてきたと考えている。

「ザック・ブラウンはシーズン開幕の1週間前には資金不足により壁に突き当たってしまっていた。だが、彼は驚くほどの速さで新たな資金繰りを整えることができた」

「そういうことができるのは優れたビジネスマンだ。そして彼らは最初のレースですぐに表彰台を獲得してみせた。来年は(マクラーレンのF1マシンの)パパイア色の塗装の上に大きく新スポンサーの名前が付けられると思うよ」

そう語ったドーンボスは、レッドブルもマクラーレンのようにチーム組織の見直しをすべきではないかと次のように続けた。

「レッドブルも体制を替えるべき時ではないのかな? マクラーレンは新たな人材を雇い入れてものすごく成長している」

「エイドリアン・ニューウェイ(レッドブル/最高技術責任者)はレッドブルでいくつか素晴らしいことを成し遂げた。だが、彼の後のことを考えるべき時なんじゃないだろうか。今彼らが抱えている問題はドライバーではなくクルマだからね」

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