マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は、2020年に史上最年少でF1チャンピオンとなることをあきらめてはいないようだ。
先週末にレッドブルリンクで行われた今季のF1開幕戦オーストリアGP決勝をマシントラブルによるリタイアで終えてしまったフェルスタッペンだが、新型コロナウイルスのパンデミックにより2020年はレース数が通常よりも少なくなるため、初戦をノーポイントで終えたことは今後に向けて大きなハンデになるのは間違いない。
レッドブル首脳のヘルムート・マルコによれば、やはりリタイア直後のフェルスタッペンは大きな怒りを示していたようだ。
「マックスはすごく怒っていたし、それは私にも理解できるよ」
地元オーストリアの『Osterreich(エステルライヒ)』紙にそう語ったマルコは、今週末に同じレッドブルリンクで開催される第2戦シュタイアーマルクGPに向けて次のように付け加えた。
「金曜日(10日)には再び攻めることができるクルマに彼を乗せることができるよう願っているよ」
先週末のオーストリアGPではメルセデスが予選で速さを示し、バルテリ・ボッタスがポールポジション、ルイス・ハミルトンが2番手につけた。ハミルトンはその後予選中に黄旗無視があったとしてグリッド降格となったものの、ポールをとったボッタスと予選3番手だったフェルスタッペンのタイム差はコンマ5秒以上の開きがあった。
こうしたことから、今年もレッドブル・ホンダがメルセデスに勝つのは難しいことが明らかになったと報じているメディアもある。
だが、フェルスタッペンは母国オランダの記者たちに対し次のように語った。
「チームのみんなは僕たちのクルマが優れていることは分かっているよ。先週末はセットアップの最適化がうまくいかなかったことが大きかったんだ。それができればコンマ2秒もしくは3秒は縮められるよ」
「もしも1周あたりの差をコンマ3秒に縮めることができれば、いいレースができるはずだよ」
マルコもそのことに関してはフェルスタッペンと同意見だ。
「予選では0.5秒遅れたが、レースでは戦えるペースがあることを示すことができた」
そう語ったマルコはハミルトンをオーバーテイクしようとした際にクラッシュしてチャンスを失ってしまったアレクサンダー・アルボンに言及しながら次のように付け加えた」
「アルボンは優勝できていたはずなんだ」
オーストリアGP決勝では序盤にフェルスタッペンのマシンにトラブルが発生したことに加え、終盤にはアルボンのマシンにもトラブルが発生し2台ともリタイアとなってしまった。
いずれもホンダエンジンにかかわるトラブルだったが、今週末のシュタイアーマルクGPに向けてすでに対策はとられているようだ。
「メカニカルな問題が電気系トラブルにつながってしまっていたんだ」
そう明かしたフェルスタッペンは次のように付け加えた。
「詳細なことまで話すわけにはいかないけれど、僕たちにとっては簡単に修復できるものだった。結局、何が問題だったのかを学ぶことができたわけだし、今後は何の問題も起きないと思っているよ」