シャルル・ルクレール(フェラーリ)が、今週末に開催される2020年最初のF1レースで勝利するのは難しいだろうと認めた。
2月にスペインのバルセロナで行われたプレシーズンテストではフェラーリの2020年型F1マシンのパフォーマンスはメルセデスやレッドブル・ホンダに比べて見劣りがしていたのは確かだ。
しかし、最近の報道によれば、フェラーリは今週末にオーストリアのレッドブルリンクで行われるF1オーストリアGP(7月5日決勝)に大きな出力向上を図ったエンジンを始めいくつかの改良パーツを持ち込むものと考えられている。
だが、2019年シーズンにはフェラーリで2勝をあげた22歳のルクレールは『Sky Italia(スカイ・イタリア)』に次のように語った。
「困難なレースになるとしても、うまくやれることを期待しているよ」
「僕たちは現実的だよ。冬のテストは幸先のよいものではなかったからね。僕たちはそのことを忘れてはならないし、頑張り続けなければならないんだ」
ルクレールは、いくつかの改良が施されたとは言え、フェラーリの2020年型マシンは新型コロナウイルスによりキャンセルとなった本来の開幕戦オーストラリアGPに持ち込んでいたものから大きく変わったわけではないと次のように続けた。
「クルマはオーストラリアに持ち込んでいたものとすごく違うものになるとは思っていないよ。ロックダウンの間にクルマの改善を行うことはできなかったからね」
「だから、すごく似たような状況になるだろうね」
「目指すのはどんなチャンスも逃さないことだよ。でも、僕たちがどういう位置にいるのかが分かるのを今はただ待っているところさ」
今週末のオーストリアGPは無観客で開催されることに加え、新型コロナウイルス対策によりチームやドライバーにもかなり厳しい制約が課されることになっている。さらに、7月は第3週のハンガリーGPまで3週連続でレースが行われるという過密なスケジュールをこなす必要がある。
だが、ルクレールはそれでもレースが始まるのが楽しみだと次のように続けている。
「レース後に家に戻れるかどうかも分からないのは厳しいだろうし、疲れもするだろうけれど、ハードスケジュールだとしても僕は満足さ」
「レースがしたくてたまらないから問題ないよ。通常のシーズンならいやだろうけれどね。最終的にどれくらいポイントがとれるのかも分からないわけだからね。だけど、レースをするための解決策を見いださなければならないんだから、それでよしとしないとね」