メルセデスF1チームのCEOを務めるトト・ヴォルフが、2020年のF1レースで次に開催スケジュールが確定するのは中東地区になるだろうと語った。
現時点では7月から9月初旬にかけてヨーロッパで8レースが開催される計画となっている。F1では最終的には少なくとも15レースを開催したいとの意向を示しているが、現時点ではヨーロッパ以外の地域でのレース開催に関しては不透明な状態が続いている。
だが、ヴォルフは近いうちにいくつかのレース開催スケジュールが発表されるだろうと考えている。
「今年の終わりに中東で2レースが開催されることがすぐに発表されると期待しているし、そう信じているよ」
『formel1.de』にそう語ったヴォルフだが、その2レースとはアブダビGPと本来第2戦として開催される予定だったバーレーンGPだと考えられている。
シーズン最終戦として開催することが契約に盛り込まれていると考えられているアブダビGPは12月の開催となり、その1週間前にバーレーンGPがスケジュールされると予想されているようだ。
しかし、それ以外のレースに関しては本来10月11日に決勝が予定されている日本GPも含め、いったいどういうカレンダーになるのかは分からない状況が続いている。
F1にとって最大のネックは、新型コロナウイルスが終息していない状態においてヨーロッパ圏外の国々に安全に渡航できるかどうかということだ。
「それぞれの国において状況がどのように推移するかを見守る必要がある」
そう語ったヴォルフは次のように付け加えた。
「それは動く標的なんだ。だが、秋には海外でのいいカレンダーを手にすることができるのを期待しているよ」
こうした中、ロシアGPの開催地であるソチでは2レースの開催もやぶさかではないとの姿勢を見せている。
ロシアGPのプロモーターである『ロズゴンキ社』の代表を務めるアレクセイ・チトフは次のように語った。
「理論上、そのチャンスはある。だが、それが実現するかどうかはまだ分からない」
「ほかのレースに関しては多くの疑問がある。多くの国境が閉ざされているからね。アメリカでは選手権が再び開始されているが、ほかのシリーズに関しては国境が閉ざされている。それはベトナム、中国、我々も同様だ」
そう語ったチトフは次のように付け加えている。
「近いうちに我々に関するニュースを聞けることを期待している。だが、6月末までには詳細な事項全てを国との間で解決することができるだろうと考えているよ」