オーストリアとイギリスで7月にF1レースが開催される可能性が高まってきている。
7月初旬に2週連続で無観客レースを開催する計画を進めているオーストリアのレッドブルリンクだが、すでに開催計画の詳細がオーストリア政府に提出されており、今週中にもその結果がはっきりするだろうと考えられている。
こうした中、オーストリアのスポーツ担当大臣であるヴェルナー・コグラーはテレビ局『ORF』に対して次のように語り、政府がF1開催にゴーサインを出す可能性がかなり高いと示唆している。
「出入りに関する規則や、宿泊施設やケータリングの備えもある」
「これら全てが確実に実行されるのであれば、我々の見たところ、レースを妨げるものは何も見当たらない」
オーストリアの厚生担当大臣であるルドルフ・アンショバーも次のように付け加えている。
「まだ(評価)手続きの半ばにさしかかったところだ。期限内に判断を下すことができるよう最善を尽くしているよ」
レッドブルリンクでは各F1チームのメンバーは80名に限定されることが明らかになっており、アンショバーもソーシャルディスタンスを確保することも「それほど困難ではないはずだ」としている。
フェラーリのテストドライバーを務めるマルク・ジェネは母国スペインの『AS』紙に次のように語っている。
「私は最初の2レースが行われるときはマナネロ(イタリアのフェラーリ本部)にいることになる」
「フェラーリはオーストリアには可能な限り少人数で臨むことになる。メカニックたちと絶対に必要なエンジニアたちだけだ」
一方、海外からの入国者に必ず14日の隔離期間を設ける方針を打ち出しているイギリスではF1開催実現は困難だろうという見方が強くなっていた。
だが、ここへ来てボリス・ジョンソン首相がその方針を見直してF1関係者には特例を適用する可能性を示唆したことで、シルバーストン・サーキットでの無観客レース実現の可能性も大きく膨らんできたようだ。
「我々はまだ政府と連絡を取り合っているところだ。しかし、進展があったことで私は勇気づけられているよ
シルバーストンの責任者であるスチュアート・プリングルはそう語ると次のように付け加えた。
「明確となるまでには2、3週間を必要とするだろう。だが、間違いなく正しい方向に向かっていると感じているよ」