エンツォ・フェラーリ(フェラーリ創設者)の息子であり、フェラーリの副会長を務めるピエロ・フェラーリが、将来アメリカのインディアナポリス500マイルレース(通称インディ500)に再び挑戦するかもしれないと示唆した。
フェラーリF1チームの代表を務めるマッティア・ビノットは最近、F1がチーム予算を大きく制限するバジェットキャップ(チーム予算上限値)を導入することになれば、フェラーリは今後インディカーなどのカテゴリーへ参戦することも検討しなくてはならなくなると語ったと報じられた。
その際、ビノットは次のような説明を行っている。
「フェラーリは従業員に対する大きな社会的責任があると感じているし、今後も彼ら全員に確実に働く場を提供したいと思っている」
これまでF1に大きな予算を投じてきたフェラーリだが、今後その予算を削減しなくてはならなくなった場合、現在F1関連業務に従事している従業員の雇用継続が困難になることも予想されている。
ビノットは、そのためにはインディカーなど新たなカテゴリーへ挑戦するための場を創り、そうした従業員たちの雇用を守る必要もあると示唆したわけだ。
そしてこのほどピエロ・フェラーリも、父エンツォ・フェラーリが存命であればインディ500への挑戦を許可しただろうと『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に次のように語った。
「ジャンパオロ・ダラーラ(イタリアのシャシーメーカーがあそこで初勝利をあげて以来、私はインディアナポリス500マイルレースが大好きになったんだ)
「フェラーリはすでに1952年にアルベルト・アスカリと共にこのレースに参戦したことがある。またやってもおかしくないだろう?」
「1980年代に同じような計画はあったんだ。だが、結局それが実現することはなかった」
22日(金)に75歳の誕生日を迎えたピエロ・フェラーリはそう語ると、次のように付け加えた。
「私の父もフェラーリがインディアナポリス500で勝利するのを見ればよろこぶと思うよ」