NEXT...F1開催スケジュール

自動車メーカーのF1撤退を危惧するFIA会長

2020年05月04日(月)17:48 pm

FIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長が、新型コロナウイルスによる経済危機により自動車メーカーがF1から撤退する可能性もあると危惧している。

新型コロナウイルスのパンデミックによりほぼ世界中がロックダウンされた状況となっており景気後退が進んでいる。当然ながらモータースポーツも開催できない状況が続いており、F1チームの中には存続の危機を迎えているところもあると考えられている。

こうした状況のもと、現在F1に参戦している世界的自動車メーカーがコスト削減のために撤退を余儀なくされるのではないかとの懸念の声も聞こえてくるようになっている。

トッドもFIAの機関誌『Auto(オート)』に次のように語っている。

「メーカーにとって現時点での優先事項がモーターレーシングを継続することだとは私も思っていない」

「いくつかのチーム、サプライヤー、メーカーは自分たちのプログラムを見直さざるを得なくなるはずだ。彼らは撤退を余儀なくされるかもしれない」

「チームオーナーやスポンサーたちがやる気を失わないことを願っている。我々は彼らがまだそれが好きで、それが必要だと感じられるように働きかけなくてはならない。そのことに関しては我々に責任がある。だからこそ、全員の声に耳を傾けなければならないのだ」

「我々は謙虚であるべきだ。我々がどれほどモータースポーツを愛していようが、それは社会にとって不可欠なものではない。だからこそ、我々は適切な選択と賢い判断を行えるようにしなくてはならない。はっきり言えば、必要なことはどのようにモーターレーシングを行っていくのかということを一から再考することだ」

「世界大恐慌の際にアメリカが行った“ニューディール政策”のような取り組みについて語ることもできるだろう」

F1にとってとりわけ気になるのは、近年多くの自動車メーカーがより低コストで運営できて“環境に優しい”というイメージを持つフォーミュラEへの参戦を加速させていることかもしれない。

F1の前最高責任者であるバーニー・エクレストンは『Autocar(オートカー)』に次のように語っている。

「今F1をやっている者たちのことを気の毒に思うよ。彼らはフォーミュラEの影響力を考慮しなくてはならないからね」

「私ならそんなものは葬っていただろう。そういう議論は全て不要だっただろう。もし私がいたら、そういうことにはならなかっただろう」

そう述べた89歳のエクレストンは次のように付け加えた。

「だが、今みんなが話しているのは電気自動車のことだけだ。だから、今それに立ち向かうには少しばかり勇気がいるだろうね」

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック