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「ベッテルがフェラーリのオファーを蹴ったのは理解できる」とロシアのF1解説者

2020年04月22日(水)19:08 pm

あるF1解説者が、ベッテルがフェラーリから提示された2021年の契約条件をのまなかったとの報道が真実であれば、それは十分に理解できることだと語った。

イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』が報じたところによれば、フェラーリはベッテルに対して2021年は単年契約とすることに加え、報酬をこれまでの半分以下にカットするという厳しい条件を提示したという。

『f1-insider.com』によれば、ベッテルはそのオファーを“冗談”だとして拒否したと考えられている。

仮にベッテルがこのまま今年いっぱいでフェラーリを離脱することになる場合、その後任候補として考えられるのはダニエル・リカルド(ルノー)、カルロス・サインツ(マクラーレン)、フェラーリのアカデミードライバーであったアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)などではないかと考えられており、中にはフェルナンド・アロンソの復帰もありえると見ている者もいるようだ。

こうした中、ロシアのテレビ局『Match TV(マッチTV)』でF1解説者を務めるアレクセイ・ポポフは、もしベッテルがフェラーリのオファーを蹴ったというのが事実であれば、それは理解できるとしている。

「実際にその交渉現場には誰もいなかったことを忘れてはならないよ」

ロシアの『Sportbox(スポルトボックス)』にそう語ったポポフは次のように続けた。

「交渉はビデオ会議で行われるし、メディアに載る情報はどんなものであれチームやドライバーによる戦略だよ」

「だから、最初に言えるのは、それにどれほどの信憑性があるのかは分からないということだ。だが、もしそれが本当であれば、私はベッテルを理解できるよ」

「確かに、(シャルル)ルクレールの方が昨年は少しよかったし、彼の契約は5年延長されている。だが、少なくとも4回F1チャンピオンになった者(ベッテル)にはもう少し敬意を払う必要があるよ」

「現在の状況を考えたとしても、4000万ドル(約43億円)から1000~1500万ドル(約10~16億円)まで(報酬を)減らすというのはかなりのものだ。そういう状況であればベッテルが去るのも無理はないよ」

「マクラーレンを含む2チームが彼に興味を示していると言われている。それらはフェラーリのレベルにはないし、セバスチャンがそのチームに加わって彼らとともに勝利し始めるというのは本当に大変な挑戦になるだろうね」

そう語ったポポフだが、フェラーリがベッテルに対してそういう姿勢を示した理由も理解できないわけではないとしている。それは、ルクレールが事実上のナンバー1ドライバーとなったフェラーリにとっては「ボス級のドライバーがもう1人いる必要はない」ためだ。

ポポフは、ベッテルが離脱することになれば、フェラーリがまず獲得に動くのはサインツではないかと次のように続けている。

「私は、彼らはサインツを選ぶこともできると思う。彼には経験があるが、ルクレールを煩わせるほどの速さはないからね」

「その次の選択肢はリカルドだろう。彼はイタリア系だし、レッドブルのときに一緒に仕事をするのが難しくないドライバーだということを証明してみせている」

「そして3番目の選択肢がジョビナッツィだ。だが彼はすごく速いドライバーではない」

そう語ったポポフは現在フェラーリアカデミーに所属する若手ドライバーをフェラーリが起用する可能性は小さいだろうと次のように付け加えた。

「ミック・シューマッハやロベルト・シュワルツマン(いずれもフェラーリアカデミー所属ドライバー)もいるが、そういう若手をチームに加えるのはフェラーリのスタイルではないよ。彼らは絶対にそうはしないね」

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