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「今年はF1ができるのかどうか分からない」とハースのボス

2020年03月16日(月)18:34 pm

ハースF1のチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーが、いつになったら2020年のF1がスタートできるのか皆目見当がつかないと語った。

新型コロナウイルスの状況が悪化する中、今季のF1開幕戦オーストラリアGPは金曜フリー走行が開始されるわずか2時間前に中止が決定されるという事態となってしまった。

マクラーレンのチームメンバーの感染が確認されたこともあり、その後F1は第2戦バーレーンGP、第3戦ベトナムGPの延期も決定している。

しかし、現時点ではすでに延期が決まっている第4戦中国GPに加え、第5戦オランダGP(5月3日決勝)、第6戦スペインGP(5月10日決勝)、さらに第7戦モナコGP(5月24日決勝)の開催も非常に危ぶまれる状況となっている。

そして最新の情報によれば、第8戦アゼルバイジャンGP(6月7日決勝)に関してもすでに延期の可能性に関する話し合いに入っていると伝えられている。

■今後どうなるのかまったく分からないとシュタイナー

「今年はレースができるのだろうか? まったく分からないよ」

「数日中に、今年がどういう形になるのかを考えることになる。私はレースができることを本当に期待しているよ」

オランダの『Ziggo Sport(ジッホ・スポルト)』にそう語ったシュタイナーは次のように付け加えた。

「このウイルスが終息し、再び(レースを)始められるといいんだがね」

■リバティ・メディアやFIAへの批判は不当だと元F1チャンピオン

一方、オーストラリアGPの中止決定が遅すぎたのではないかとの批判がF1オーナーであるリバティ・メディアやF1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)に向けられているが、1980年のF1チャンピオンであるオーストラリア出身のアラン・ジョーンズはそうした批判はフェアではないと考えている。

「後からいろいろ言うのは簡単なことだ」

「私には彼らがここ(オーストラリア)へ来たことを責めることはできないよ。急速に事態が進展したわけだし、誰もそれを予見することはできなかったと思う。彼らはそれを乗り越え、レースを行うことができると考えていたのだと思うよ」

「5日前にはMCG(メルボルン・クリケット・グラウンド)で86000人もの人たちがクリケット世界選手権決勝を観ていたことを忘れてはならないよ。あれはアルバート・パークのオープンスペースよりもっと密集していたんだ」

■専門家の助言に従っていたとオーストラリアGP主催者

世界中でさまざまなスポーツイベントが自粛されていた中でオーストラリアGPの決行を予定していたF1だが、それは「現金が王様」だからだと語ったルイス・ハミルトンのようにF1内部からも批判の声が出てきている。

だが、オーストラリアGPのプロモーターであるアンドリュー・ウェスタコットは『The Age(エイジ)』に次のように主張している。

「ルイス・ハミルトンだろうが誰であろうが、私は自分たちの健康や安全を考えた意見を言う権利は誰にでもあると思っている」

「我々は全ての段階において健康問題の専門家を信頼してきた。ああした決定は我々の自由裁量に委ねられていたわけではないんだ。あれは伝染病学と科学の裏付けをベースとしたものだったんだ」

■ロシア人ドライバーの家族にも感染者

最近では世界各国の政治家や芸能人の中にも新型コロナウイルス感染者が出てきているが、モータースポーツの世界にもその脅威が拡大しているのは間違いない。

最新の情報によれば、現在F2に参戦しているロシア人ドライバーであるニキータ・マゼピンの父親であり、2018年にはフォース・インディアの買収にも動いていたと伝えられたドミトリー・マゼピンが新型コロナウイルスに感染したようだと伝えられている。

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