元F1ドライバーのティモ・グロックは、2020年型フェラーリF1マシンならセバスチャン・ベッテルがシャルル・ルクレールに勝てるはずだと考えている。
2019年には若いチームメートのルクレールとの戦いに敗れてしまったベッテルだが、かつてトヨタなどで活躍していたグロックは、昨年のフェラーリF1マシンはベッテルとの相性がよくなかったのだと考えている。
「彼(ベッテル)の言葉を聞けば、(フェラーリの)新車からかなりいい感触を得られているという印象がある」
F1オーストラリアGPが正式にキャンセルされる前、ドイツのテレビ局『RTL』にそう語ったグロックは次のように続けた。
「昨年あまりうまく合っていなかった部分がかなりよくなったように見える。だからセバスチャンが再び自分の強みを発揮できるんじゃないかな」
「だから、新しいシーズンは彼にとってすごくいいチャンスになるはずだよ」
「僕は彼のやる気がすごく高まっていると思う。みんなに自分の方がルクレールより上だということを示すためにね」
2月にバルセロナで行われたプレシーズンテストではフェラーリがあまり好タイムを刻むことはなかった。だが、グロックはそれも今季はベッテルの調子が上がると期待できる理由のひとつだと考えているようだ。
「トップスピードを見れば、フェラーリはマシンに大きなダウンフォースを与えていることが分かる」
現在もDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)で現役ドライバーとして活躍している37歳のグロックはそう語ると、次のように付け加えた。
「まさにその点がセバスチャンにとってのアドバンテージになるかもしれないよ。ダウンフォースが大きいことで彼はクルマからいい感触を得られているんだからね」