【新型コロナウイルス】F1チームスタッフ3人に新型コロナ感染の兆候 現地ではF1開催に批判も
13日（金）に2020年F1開幕戦オーストラリアGPの開幕を控えたメルボルンにおいて3人のF1チームメンバーに新型コロナウイルス感染の兆候が認められたと報じられている。
このうち2人はマクラーレン、1人はハースに所属するスタッフのようだ。その3人はサーキット内に設けられた隔離センターで検査を受けることになっており、その結果が分かるのは5日後になるという。
少し前にサーキットのすぐそばにあるアルバート・パーク・ホテルに新型コロナウイルス感染者が訪れていたことが確認されたというニュースが報じられたばかりだが、F1チームメンバーの感染が確認されれば、問題が開幕戦オーストラリアGPだけにとどまらなくなるのは確実だろう。
実際のところ、現時点では世界中でさまざまなスポーツイベントが中止されている。だが、F1では新型コロナウイルスの発生源だと考えられている中国でのレースの延期を決めたものの、そのほかのレースについては予定通り開催する姿勢を崩していない。
現在イタリアでは多くの感染者が発生しているが、イタリアに拠点を持つフェラーリ、アルファタウリ、ピレリらのスタッフはなんとかオーストラリアに来ることができたものの、その後オーストラリア政府はイタリアからの旅行者受け入れを全面的に禁止する措置を打ち出している。
こうした中、11日（水）にはアルバート・パーク上空に飛行機を使って「STOP F1」という文字が描かれるなど、メルボルンでのF1開催に対する抗議活動も行われるようになってきているようだ。
オーストラリアの公共政策シンクタンクであるグラタン・インスティチュートのジョン・デイリーCEOは「我々は自動車レースを行うために極めて大きいリスクを抱えている」と主張し、次のように付け加えている。
「実際のところ、政府は多くの観客を集めてオーストラリアでグランプリを行うことの価値の方がそのリスクによって生じる可能性があるコストよりも大きいと言っているのと同じだ」
