ルノーのダニエル・リカルドが、2020年のF1マシンはこれまで以上にコース上でのオーバーテイク(追い抜き)が難しくなるだろうと語った。
2021年にはドライバーたちがコース上で競いやすくなるように新たな技術レギュレーションが導入されることになっている。特に空力面でのルール変更によりF1マシンが発生する乱気流が抑えられるため、F1ドライバーたちはこれまで以上に接近戦を繰り広げられるようになると考えられている。
だが、今年は昨年と技術ルールがほとんど変わっておらず、どのチームも現在のレギュレーションが許す限りにおいてよりマシンを速くするための空力効果の改善に努めてきている。
その結果、2月にバルセロナ-カタルーニャ・サーキットで行われた今季のプレシーズンテストでは、どのチームのマシンも昨年よりも明らかに速さが増していた。
今年でF1デビューから10年目を迎える30歳のリカルドはこうしたことから2020年シーズンはさらにオーバーテイクが困難になるはずだと考えている。
「レギュレーションが変わらなかったことで空気の乱れはさらに大きくなっているよ」
「今年のマシンはダウンフォースがさらに大きくなっている。速くなったということは、より大きな乱気流を生んでいるということさ。誰かの後ろを走っているときにはそれを非常にはっきりと感じることができるよ」
ドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』にそう語ったリカルドは次のように付け加えた。
「だから、スペインのようなサーキットでは後ろにつくのがすごく難しいんだ。すべてが悪くなっているよ」