フェラーリが、今季メルセデスが2020年型F1マシンに導入した『DAS』と呼ばれる革新的ステアリングシステムの合法性に関してF1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)により明確な説明を求めるつもりだとしている。
最近の報道によれば、ドライバーがステアリングを前後に動かすことでフロントタイヤのトー角を調整することができるDASに関して、FIAは現在のF1ルールに違反するものではないとの見解を示しているようだ。
だが、フェラーリのスポーティングディレクターを務めるローラン・メキーはFIAはもっときちんとした説明を行うべきだと主張している。
「この判断に関して、我々はほとんど説明を受けていないんだ」
2017年までFIAのF1競技副委員長兼安全対策責任者を務めていたメキーはそう語ると次のように続けた。
「我々は完全にFIAに依存することになるし、彼らはそれがレギュレーションに則ったものであるかどうかを見極めなくてはならない」
「我々はそのことに関してFIAと話はしていないが、明確な説明を求めるつもりだよ」
そして、すでに伝えられているように、レッドブルもDASの合法性に疑問を抱いているのは確かだ。
もしメルセデスがこのまま開幕戦オーストラリアGP(3月15日決勝)でDASを使用した場合、フェラーリやレッドブルが正式に異議申し立てを行う可能性もあると報じられている。
スイス出身の元F1ドライバーであるマルク・スレールはこの件に関してドイツのテレビ局『Sport1(シュポルト1)』に次のように語っている。
「私は、これは非常に賢いアイデアだと思うよ。そして、FIAによって承認されたということは、それは合法だということだ」
「だが、メルボルンでこれに対する異議申し立てが行われる可能性も除外できないだろうね」