レッドブルのヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、フェルナンド・アロンソ加入の可能性を完全否定した。
2018年シーズン限りでF1からいったん“引退”した形となっているアロンソだが、2年間の空白をへて2021年にF1に復帰したいという意向を示している。
かねてから“勝てるF1マシン”を手にすることが復帰の条件だとしているアロンソだが、現在もアロンソのマネジメントに携わっているルノーの元チーム代表であるフラビオ・ブリアトーレは、その条件に合致するのはトップ3チームと呼ばれているメルセデス、フェラーリ、そしてレッドブルしかないだろうとしている。
2005年と2006年にブリアトーレが率いていたルノーでF1チャンピオンとなったアロンソだが、これまでにも何度かレッドブルと交渉したことがあったと語っている。
だが、レッドブルのドライバー選任責任者でもあるマルコは『Motorsport-Magazine.com』に次のように語った。
「今日の状況からすれば、フェルナンド・アロンソがレッドブルで復帰を果たすのを想像することは完全に不可能だね」
「それには2つの理由がある。まず、アロンソとホンダの関係だ。私から見れば、それは全く壊れてしまっているよ」
「そして2つ目は、我々のF1体制は自分たちのジュニアプログラムをベースにしているんだ。つまり我々の若いタレントたちがレースにおけるトップカテゴリーへと移っていくんだ」
「もし我々がアロンソと契約すれば、彼はグリッドにつく最年長ドライバーになるだろう。それは我々の方針に矛盾することになる」
そう語ったマルコは次のように付け加えた。
「だが、我々はホンダエンジンを使っているし、いずれにしてもそれは不可能だよ」
一方、フェラーリは今後数年間にわたって若いシャルル・ルクレールを中心としたチームづくりを目指す方針であることが明らかとなっている。そしてメルセデスには結局ルイス・ハミルトンが残留する可能性が高いと考えられている。
こうしたことから今年の7月には39回目の誕生日を迎えるアロンソがトップ3チームで2021年にF1復帰を果たす可能性は非常に小さいのが事実だろう。そして、もしも2021年にアロンソの復帰が実現するとすれば、可能性が最も高いのはかつて2度F1タイトル獲得をした古巣ルノーからではないかと考えられているようだ。