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F1中国GPに関する最終決断を下すのは「プロモーターと関係当局」

2020年02月07日(金)16:41 pm

F1中国GPのキャンセル(もしくは延期)は避けられない状況となってきているが、その最終判断は現地のプロモーターと関係当局に委ねられることになるようだ。

中国国内での新型コロナウイルスによる死者は630人を超え、感染者数は3万1000人以上にも達している。こうした状況のもと、中国GPの開催地である上海のスポーツ連盟は今週「あらゆるスポーツイベント」を中止するよう勧告を出すに至っている。

5日(水)にはF1の意思決定機関のひとつであるストラテジー・グループの会議が行われ、そこで今年の中国GP開催に関する話し合いも行われたと伝えられており、中国GPのキャンセルが間もなく発表されることになるのは間違いないと予測しているメディアも少なくない。

だが、F1モータースポーツ担当マネジングディレクターを務めるロス・ブラウンは、最終決定までもう少し様子を見ることは可能だとの考えを示している。

「船舶貨物は来週には出港することになっている。だが、もし船が引き返さなくてはならなくなったとしてもそれほど重大な問題にはならないだろう」

ドイツの『Bild(ビルト)』にそう語ったブラウンは次のように付け加えた。

「だが、わずか3週間未満で最初のスタッフたちがそこへ行ってサーキットの準備をすることになる。我々にとって、それはフィードバックが必要な非常に危機的な日程となる」

ブラウン自身も中国GPを予定通り4月に決行することは難しいと考えているようだが、シーズン終盤の時期に延期する可能性はまだ消えたわけではないと次のように語っている。

「中国は情熱的かつ成長著しい市場だ。我々はそこでレースを開催したいと思っている」

だが、当初日程の入れ替えが検討されたロシアGP(9月27日決勝)はそれを拒否したと伝えられている。さらにF1チームたちも8月の夏休みを短くしてそこに中国GPを持ってくるという案や、シーズン終盤に3週連続でレースを行うという考えにも反対の意思表示を行ったようだ。

いずれにしても、中国GP(4月19日決勝)を予定通りに実施できる可能性は極めて小さいのが事実だろう。

しかし、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によれば、契約上の問題により、F1が一方的に中国GPのキャンセルもしくは延期を決定することはできないのだという。

「我々としてはプロモーターと当局が最終決定を下すのを待っているところだ。彼らがその決断をすることになると私は思っている」とブラウンは付け加えている。

一方、中国GP同様に実施が懸念されているのが今年初開催を予定しているベトナムGPだ。

首都ハノイに設けられる市街地サーキットでのレースは中国GPの2週間前の4月5日に予定されている。そして、現時点ではベトナム当局も少なくとも2月中のスポーツイベントを禁止する方針を示している。

こうした中、ベトナムGPの主催会社は次のような声明を出している。

「現時点においては、我々の4月のイベントには大きな影響があるとは考えていない」

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