レッドブル首脳のひとりであり、ドライバー責任者として知られるヘルムート・マルコが、アレクサンダー・アルボンは2020年にレッドブル・ホンダでさらに活躍して見せることが必要だと語った。
イギリス生まれのタイ人ドライバーであるアルボンにとって2019年はまさに人生の転機とも言うべき年になった。
2018年にF1直下のカテゴリーであるF2をランキング3位で終えたアルボンだが、当初はF1シート獲得のチャンスがなく、2019年はフォーミュラEに参戦することになっていた。
だが、ダニエル・リカルドがルノーへの移籍を決めたことで、マルコはジュニアチームのトロロッソからピエール・ガスリーをレッドブルに昇格させ、その後任としてアルボンにF1デビューのチャンスを与えたのだ。
ところが、ガスリーが期待された結果を出すことができなかったため、アルボンはシーズン後半の第13戦ベルギーGPからガスリーと入れ替わりにレッドブルに昇格。その年にF1デビューしたばかりのルーキードライバーがレッドブルで走るチャンスを与えられたのはアルボンが初めてのことだった。
アルボンはそこで見事に期待に応える働きを見せ、2020年も引き続きマックス・フェルスタッペンのチームメートとしてレッドブルで2年目のF1シーズンを迎えることになっている。
だがマルコは、アルボンがレッドブルドライバーとしての地位を確立するためには、昨年以上にめざましい活躍をすることが必要だと主張している。
「彼は昨年(デビューから)わずか6か月後にトップチームに加わった」
「経験も積み、よりよい準備ができるわけだから、もちろん彼にはもっとやってもらわないとね」
母国オーストリアの『Kleine Zeitung(クライネ・ツァイトゥング)』にそう語ったマルコは次のように付け加えた。
「彼は予選でもっと速さを見せる必要があるし、全体的にもっと一貫性が必要だ。だが、彼にはそれができるはずだと私は確信しているよ」