マックス・フェルスタッペンは昨年「口は災いの元」であることをしっかりと学んだ。
そう考えているのはレッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコだ。
実力的にはすでにF1トップドライバーのひとりに数えられている22歳のフェルスタッペンだが、昨年はレース以外のことでも大きな話題を作ってしまった。
それは、あまりにも正直に自分が思っていることをおおやけの場で口にしすぎたことだ。
中でも、大いに批判を受けることになってしまった事件が2つあった。
ひとつは、メキシコGP予選で最速タイムを刻みながら黄旗を意図的に無視したと語ったことでポールポジションを失ってしまったこと。そしてもうひとつは確たる証拠がないにもかかわらず、フェラーリが不正行為を働いていると発言し、それが元で大騒ぎになってしまったことだ。
これに関し、マルコはドイツの『Motorsport-Magazine.com』に次のように語った。
「そういう姿勢はレッドブルのブランドには完璧にマッチするものなんだ」
「だが、F1タイトル争いをするにあたっては、やり過ぎないようにしないとならない」
「幸い、彼もすでにそれは分かっているよ」
「時には本音をちょっと脇において、みんなを喜ばせることも必要なんだ」
そう語ったマルコは次のように付け加えた。
「ああいう率直な気質はこれからも変わらないだろうが、もうそれが問題になることはないよ」
2015年にトロロッソでF1デビューを飾ったフェルスタッペンは今年で早くも6年目のF1シーズンを迎えることになる。そして、今季は躍進著しいホンダエンジンを搭載したレッドブルF1マシンでF1タイトルを狙うチャンスもあると考えられている。
F1チャンピオンにはそれにふさわしい人格も求められるわけだが、今年は昨年からさらに一皮むけた新たなフェルスタッペンが見られるのかどうか、そこもシーズンを通じた見所のひとつとなりそうだ。