F1コマーシャルオペレーション担当マネジングディレクターを務めるショーン・ブラッチスが、近々その職を離れることが確実となったようだ。
2017年から新オーナーとしてF1事業に携わるようになったアメリカのリバティ・メディアは、CEOにチェイス・キャリーを据えて全体を統括させながら、その下にF1モータースポーツ担当マネジングディレクターとしてロス・ブラウン、ビジネス運営責任者としてブラッチスを据え、その3人が新F1運営体制の3本柱としてF1運営に当たってきていた。
しかし、昨年の9月にはすでにブラッチスが2019年シーズンを最後にF1活動から身を引くことになりそうだとの報道も行われていた。
そして、このほどニュース専門テレビ局の『Sky News(スカイ・ニュース)』が、「早ければ今週中」にもブラッチス退任が発表されるだろうと報じ、次のように続けている。
「関係者によれば、ブラッチス氏の職は直接引き継ぐ者は起用されず、彼の責任は会社のほかの上級管理職たちに分散されるようだ」
F1最高責任者のポジションにあるキャリーは2019年11月に、F1に新スポンサーを招き入れる試みは「時間がかかっているし、恐らく私が予想していたよりも困難なものとなっているようだ」と語っていた。
そして、最近2012年からF1を支援していた大口スポンサーであるインドのタタ社が今年以降の契約更新を行わなかったことも明らかになっている。
ブラッチスはそのキャリアの大半をアメリカのスポーツ専門チャンネルである『ESPN』や、そのオーナーであるウォルト・ディズニー社で過ごしてきた人物だ。だが、伝えられるところによれば、3年にわたってロンドンにあるF1本部をベースにしてきたブラッチスは、アメリカに残してきた家族との生活を大事にするためにF1活動から身を引きたいという考えを持っていたという。