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【ホンダF1特集:パート4/5】レッドブルの勇気ある選択と幸運

2020年01月01日(水)0:05 am

このホンダF1特集では5つのパートに分けてホンダの“第4期”F1活動のここまでの経緯を振り返ってみる。

■【パート4/5】レッドブルの勇気ある選択と幸運

“2015年から2017年のウォーキング・ホラーショー”とも言えるマクラーレン・ホンダが破滅したが、レッドブルは勇気ある決断をして信じられないほどの財産を手に入れた。

2017年限りでマクラーレンと決別したホンダは、2018年にレッドブルのジュニアチームであるトロロッソにエンジン供給を開始。これは、ルノーエンジンではタイトル獲得が望めないと考えたレッドブルがホンダにチャンスを与えたものだった。

2018年のトロロッソは、技術部門の柱であったジェームス・キー(テクニカルディレクター)の中途離脱などによりマシン開発がうまく進まなかったこともありランキングは9位で終わった。

しかし、搭載したホンダエンジンが明らかに進歩の兆候を見せたことで、レッドブルは2018年6月に2019年からホンダにスイッチすることを発表。前年までのマクラーレン・ホンダの状態を見れば、かなりの勇気を必要とする決断だったはずだ。

だが、2019年に誕生したレッドブル・ホンダは、シーズン序盤こそメルセデス、フェラーリに次ぐ3番手チームの位置から抜け出せなかったものの、マックス・フェルスタッペンがチームの地元で行われた第9戦オーストリアGPで優勝を果たすと、第11戦ドイツGP、第20戦ブラジルGPでも勝利を飾り、シーズン3勝を達成。

また、フェルスタッペンは第12戦ハンガリーGPで自身初ポールポジションを獲得し、第18戦メキシコGP(スターティンググリッドでは降格)、第20戦ブラジルGPでもポールを獲得するなど、シーズン後半にはメルセデスやフェラーリを相手に互角の戦いを見せた。

ホンダエンジンが大きな改善を遂げたおかげで、レッドブル・ホンダは2020年のチャンピオン候補筆頭に挙げられており、マックス・フェルスタッペンはアイルトン・セナと驚くほど重なる。

どうしてレッドブル・ホンダはマクラーレン・ホンダのような失敗を繰り返すことなく成果を挙げることができたのだろうか?最終回はその点にスポットを当ててみることにしよう。

(文:Andrew Maitland/翻訳・編集:トップニュース編集部)

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