フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットが、2021年のドライバーラインアップに関しては来年の5月初旬には目処をつけるつもりだと示唆した。
2019年シーズン開幕前にはF1チャンピオン候補筆頭にさえあげられていたベッテルだが、最終的には新チームメートの若いシャルル・ルクレールにさえ勝つことができず、2015年にフェラーリに移籍して以来最悪のドライバーズランキング5位でシーズンを終えてしまった。
今のところフェラーリでは2020年にベッテルではなくルクレールをナンバー1待遇とするとは明言していないものの、事実上ベッテルがナンバー1のステイタスを失ってしまったのは明らかだ。
そして、最近のうわさでは、フェラーリが2021年にベッテルの後任としてルイス・ハミルトン(メルセデス)を獲得するかもしれないとも言われている。
こうした状況のもと、32歳のベッテルの将来が不透明な状況となってきているのは間違いない。
スペインの『Marca(マルカ)』は、ベッテルがマクラーレンと連絡を取っているとも報じている。
フェラーリ恒例の年末夕食会に参加していたビノットは、ベッテルに関する質問を受けると次のように答えた。
「パフォーマンスや彼がクルマに適応する方法、そして今後に向けた彼のやる気などを見ていく必要がある」
「重要なのは彼がミスを犯すか犯さないかというようなことじゃないんだ。本当に重要なのは彼が自分の将来をどう考えるか、そして、我々のチームをどのように考えるかということだよ」
フェラーリCEOのルイス・カミレリは、ハミルトンのうわさはメディアによって「大げさに誇張されたもの」だと語ったものの、フェラーリ会長のジョン・エルカーンが今年ハミルトンと会ったのは事実だと認め、次のように付け加えた。
「もちろん、ルイスを始め、ほかのドライバーたちもうちに来たいと思ってくれていることは非常に光栄だと思っている。だが、今日の時点で何かを決めるというのは時期尚早だよ」
そうした中、ビノットはフェラーリが2021年のドライバーラインアップに関しては2020年5月頃までには方向性を決めたいと考えていることを示唆している。
「フェラーリにはドライバーたちの人気が非常に高いというアドバンテージがある。我々は特権が与えられた状況にあるんだ」
そう語ったビノットは次のように付け加えた。
「5月の始め頃、大まかに言えばスペインでのレース(5月10日決勝)頃までには、2021年に向けた旅がどこへ向かうのかを知りたいと思っているよ」