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セバスチャン・ベッテル「自分が満足だと感じるまでF1を引退するつもりはない」

2019年11月27日(水)17:29 pm

セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が、まだ当分の間F1を引退するつもりはないと主張した。

レッドブル在籍時に2010年から2013年まで4年連続F1チャンピオンとなったベッテルだが、2015年にフェラーリへ移籍して以降は最強メルセデスの牙城を崩すことができず、ここまで6年間にわたってタイトルに手が届かない状況が続いている。

シーズン開幕前には今年こそメルセデスからタイトルを奪い取ることができるのではないかと期待されたものの、実際にはメルセデスに打ち勝つどころか、今年からチームメートとなった若い22歳のシャルル・ルクレールにも後れを取ってしまっている。

前戦F1ブラジルGP決勝ではそのベッテルとルクレールが同士討ちを演じるというフェラーリにとっては最悪の結果となってしまい、F1関係者の中にはこれでフェラーリ内部でのベッテルの立場がさらに悪くなるだろうと考えている者もいるようだ。

長年フェラーリのテストドライバーを務めている元F1ドライバーのマルク・ジェネは母国スペインの日刊スポーツ紙『AS』に対し、かつて2007年にマクラーレンでチームメート関係にあったフェルナンド・アロンソとルイス・ハミルトン(現メルセデス)や、2014年のベッテルとダニエル・リカルド(現ルノー)のことを引き合いに出しながら、現在のベッテルについて次のように語っている。

「彼にとっては非常に気まずい状況だよ」

「アロンソがハミルトンに直面したとき、あるいはセブがリカルドに直面したときのようにね」

そうした状況のもと、最近ではベッテルがフェラーリを離脱するのではないか、あるいはF1そのものから引退することさえ考えているのではないかとのうわさもささやかれている。

だが、ベッテルは近い将来F1を引退することなど考えていないと母国ドイツの『DPA通信』に次のように語った。

「いや、とんでもないよ」

「僕たちにとっては、いくつかのほかのスポーツのように年齢が重要な意味を持つものではないと思っているよ。だけど、最終的にはどのスポーツでもそうだけど、十分にやれる力があること、そのための若さがあるってことが重要なんだ」

2007年に19歳でF1デビューを飾ったベッテルもすでに32歳となっている。現在もそのときのベッテルと同じように若いドライバーが台頭してきており、ベテランドライバーたちを脅かし始めているのも事実だ。

「僕はもう12年もF1をやってきているから、以前に比べるとかなり違う見方ができるようになっているよ。いろんなことをすぐに判断せず、少し距離を置くようになってきているんだ」

「まだあと数年残されているというのは贅沢なことだよ」

そう語ったベッテルは、現在フェラーリと結んでいる契約は2020年までとなっているものの、そこでF1を引退することなど考えていないと次のように続けた。

「近いうちに引退するつもりなどないよ。まだレースをすごく楽しんでいるからね」

「だけど、12年もやってくれば、今後のことに目を向け、次に何をしようかと考えるときがあるのも普通のことだと思うよ。人生の中で重要な位置にあったものを、その後どうするかという考えもなしにやめてしまうというのはいい考えだとは思えないね」

ベッテルは、いつかは自分もF1を引退するときが来るだろうが、その時期を決めるのは自分だと主張している。

「もうこれで“十分だ”と言えて、その決断に満足できるようでないとね。その時期を外部から言い渡されるのは理想的なことではないよ」

ベッテルはそう語ると、次のように付け加えた。

「はっきりしているのは、いったんやめることにしたら、もう復帰することはないということさ。満足し、“これでおしまい”と言えるようにならないとね」

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