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「ベッテルとルクレールはフェラーリにダメージを与えた」とチーム代表

2019年11月18日(月)19:23 pm

フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットが、インテルラゴス・サーキットで行われたF1ブラジルGP決勝終盤に同士討ちを演じたセバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールに対して強く苦言を呈した。

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普段はあまり感情を表に出さない温和な人物として知られているビノットだが、ノーポイントに終わったブラジルGP決勝後に次のように語った。

「2人のドライバーは自分たちがチームにダメージを与えたことを理解しなくてはならない」

「今はどちらのミスだったのかを判定するようなことはしたくない。だが、こういうことを起こしてはならないという強いメッセージを彼らに与えることが必要だ」

「我々はチームや自分たちのイメージとして代償を支払うことになる。我々が取り組んでいるすべての仕事にとって、それはよいことではない」

しかし、ベッテルとルクレールはどちらも今季のドライバーズランキング3位争いをしていただけに、結果として同士討ちを演じてはしまったものの、あの時お互いにバトルを展開したことは間違いではなかったと考えているようだ。

ブラジルGPを迎える前、ルクレールとベッテルはどちらも今季の残り2戦ではドライバーズランキング3位を確保するために全力で戦うつもりだと認めていたが、ベッテルはレース後にあの時は「かなり攻撃的に戦っていた」と認めたものの、クラッシュの非が自分にあったとは認めていない。

一方のルクレールは次のように語った。

「僕たちはどちらも馬鹿げたことは何もしなかったと信じているよ」

「でも、僕たちはどちらも大人だし、こういうことが起きてはならないことも分かっている」

「悪い時に起きてしまったよ。僕たちはどちらも選手権の3位争いをしているところだからね。そしてものすごく残念だ。だけど、セブとの関係がこれで変わることはないはずだよ」

F1解説者やファンの中には、あの時フェラーリがベッテルとルクレールに明確なチームオーダーを出してさえいれば、今回のような最悪のシナリオは避けられたのではないかと考えている者もいる。

だが、ビノットはこの件について次のように語った。

「我々は彼らに自由に戦わせたんだ。我々はすでにコンストラクターズ選手権の2位は確定している。だから彼らにはドライバーズ選手権でのポジション争いをさせたんだ」

「我々は過去にはそうした戦いに介入し過ぎるという批判も受けてきていた。だが、自由に戦えるとは言っても、それは馬鹿なことをしていいという意味ではないよ。とりわけ、今回のようなことをね」

「我々はモンツァ(イタリアGP)の後で話し合いをしたし、私の目から見ればドライバーたちはその後いい関係を築いてきた。だが、今日のレースがこれに関して役立つようなものでなかったのは確かだ」

そう語ったビノットは、今回のクラッシュで唯一前向きなことがあったとすれば、それは「来季に向けて内部ルールを明確化するチャンス」が得られたことだとし、次のように付け加えた。

「こんなことを繰り返すわけにはいかないからね」

ブラジルGP前にはフェルスタッペンを5ポイント差、ルクレールを19ポイント差で追っていたランキング5番手のベッテルだったが、ブラジルでフェルスタッペンが優勝をとげ、自分がノーポイントに終わったことからフェルスタッペンとの差は30ポイントに拡大している。つまり、ベッテルがドライバーズランキング3位となるチャンスは消えてしまったということだ。

一方、ルクレールにはまだランキング3位の座を得るチャンスは残されているものの、ブラジルでランキング3番手に浮上したフェルスタッペンとの差は11ポイントとなっており、現在のレッドブル・ホンダの力とフェルスタッペンの速さからすれば、逆転がかなり難しい状況となってしまっているのは確かだろう。

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