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F1エンジンルールのグレーゾーン排除に動くFIA ターゲットはフェラーリ?

2019年11月14日(木)16:43 pm

F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が、今週末に行われる第20戦ブラジルGP(17日決勝)を前に、現在のF1エンジンルールに関する新たな技術通達を出したことが明らかとなった。

PU(パワーユニット)と呼ばれる現在のハイブリッド方式F1エンジンは非常に高度かつ複雑な構造となっている。もちろん、そのエンジンの構造や運用に関しては詳細なルールが定められているものの、それでもいくらかのグレーゾーンが存在するのも事実のようだ。

今年はフェラーリのエンジンがこれまで最強の位置にあったメルセデスをしのぐパフォーマンスを発揮していると言われているが、特にシーズン後半に投入された新スペックエンジンはライバルメーカーたちのものを大きくしのぐパワーを実現している。

ライバルたちは、フェラーリのエンジンには何か違法な手法が用いられているのではないかとの疑念を抱き、レッドブルがフェラーリエンジンの合法性を確認するようFIAに申し立てを実施。そしてFIAはこれを受けてルールの解釈に関する詳細な通達を出し、不正行為の可能性を排除する動きに出ていた。

レッドブル首脳のひとりであるヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は今週、自分たちだけでなくメルセデスもフェラーリを疑っていたのだとドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』に次のように語った。

「メルセデスもあのエリアを調査していたんだ。それに勇気づけられて我々はFIAに正式な要請を行うことにしたのさ」

実際のところ、FIAがより詳細な技術通達を行った後で行われた今季の第19戦アメリカGPでは突然フェラーリの勢いが止まってしまい、やはりフェラーリが何らかの違法行為をしていたことの証拠ではないかとの声もあがっていた。

そして、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によれば、今回FIAが出した新たな技術通達はインタークーラーやエアコレクター、あるいはERS(エネルギー回生)システムなどから可燃性の液体が燃料に混じることを禁止した事項に関連するものだという。

今回FIAが追加の技術通達を出した裏には、ライバルチームなどからの指摘により、今季当初から優勢を誇っていたフェラーリエンジンに何か新たな秘密があったことが発見されたのではないかとの憶測も呼んでいるようだ。

『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、匿名の関係者が次のように語ったと付け加えている。

「違法技術の可能性をすべて潰すために、今後数週間のうちにさらにいくつかの技術通達が出されるだろう」

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