ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)にもまだ来季レッドブル・ホンダに昇格するチャンスが残されているようだ。
●【決勝結果】2019年F1第18戦メキシコGP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
レッドブルのドライバー責任者として知られるヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は一時、2020年にレッドブル・ホンダでマックス・フェルスタッペンのチームメートを務めるドライバーはアレクサンダー・アルボンかピエール・ガスリーのうちのどちらかになると語り、2015年から2016年シーズン序盤までレッドブルで走っていたクビアトにはチャンスはないと示唆していた。
そして、マルコはその2020年のドライバーラインアップに関してはメキシコGP終了後に発表するとしていた。
だが、マルコはこのほど『motorsport.com』のロシア語版に対し、メキシコGP後に来季のドライバーラインアップを発表するとしたのは「間違い」だったと語り、次のように付け加えた。
「どういうわけか、私はF1カレンダーでメキシコはアメリカの次だと思い込んでいたんだ」
マルコはさらに、レッドブルではすでにアルボン、ガスリー、クビアトの3人全員と2020年の契約を結んでいることを明言し、その3人のうち1人がレッドブル、残りの2人がトロロッソで走ることになると認めている。
少し前に、クビアトには2020年にレッドブルに昇格するチャンスはないと示唆していたことについて質問されたマルコは次のように答えている。
「私が意図していたのは、我々はすでにクビアトの資質に関してはすべて知っているということだ」
「まだはっきりしていなかったのはアルボンの能力だ。私はそれを言いたかったんだ」
それではアルボン、ガスリー、クビアトの3人に来季フェルスタッペンのチームメートを務めるチャンスがあるということかと確認されたマルコは、「そうだ。彼ら全員にある」と答えている。
さらに、今季限りでルノーを離脱することが確定しているベテランドライバーのニコ・ヒュルケンベルグも候補に加わる可能性もあるかと質問されたマルコは次のように答えている。
「いや、我々は自分たちの3人のドライバーだけを考えている。これまで常にそう言ってきているよ」
「その3人のドライバーとレッドブルの契約には、彼らをどこで走らせるかは我々が自由に決められるということが定められているんだ」
マルコの今回のコメントからすれば、来季フェルスタッペンのチームメートを務めるドライバーが発表されるのは今週末に行われるF1アメリカGP(11月3日決勝)後ということになりそうだ。
最終的には候補となっている3人のドライバーたちを間近で見ているレッドブルの首脳部が決断を下すことになるわけだが、外野席ではアルボン有利との見方をしている者が多いようだ。
1997年にウィリアムズ最後のF1チャンピオンとなったジャック・ビルヌーブもその1人だ。ビルヌーブは夏休み明けの第13戦ベルギーGP以降ガスリーに代えてレッドブルのドライバーに抜擢されたタイ人ドライバーのアルボンはここまで十分な仕事をしてきていると『Sky Italia(スカイ・イタリア)』に次のように語った。
「少なくとも、彼はいい成績を残し、ポイントを獲得しているよ」