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フェルスタッペンへのペナルティーは「コメントとは無関係」だとF1レースディレクター

2019年10月29日(火)16:52 pm

FIA(F1統括団体である国際自動車連盟)のF1レースディレクターを務めるマイケル・マシが、先週末に行われたF1メキシコGP予選でポールポジションを獲得したマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)にペナルティーを科した背景を説明した。

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メキシコシティーで行われたメキシコGP予選Q3で2回目のアタックに臨んだフェルスタッペンは自身が刻んでいた暫定ポールタイムを上回るコースレコードタイムをマークし、見事にポールポジションを確定させた。

だが、その直前にバルテリ・ボッタス(メルセデス)が最終コーナーでクラッシュを喫しており、そこで黄旗が提示されるという事態が発生していた。

フェルスタッペンよりも前を走行していたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)はそれに気付いてスピードを落とし、タイム更新はならなかった。だが、フェルスタッペンはアクセルを緩めることなくフィニッシュラインまで駆け抜けていた。

予選後にささやかれていたうわさによれば、本来であればドライバーのステアリングに黄旗が出たことを知らせるランプが点灯するはずのところ、そのときにはシステムがうまく機能していなかったため、FIAは当初フェルスタッペンが減速しなかったことに関してお目こぼしをするつもりでいたのだという。

ところが、フェルスタッペン自身が予選後の記者会見においてボッタスのクラッシュには気付いていたもののそのまま減速しなかったということを堂々と口にしてしまったことから、さすがにFIAとしてはこれを放っておくわけにはいかず、結果としてフェルスタッペンに3グリッド降格のペナルティーを科すことになったものだと考えられていた。

だが、今シーズン開幕直前に急逝したチャーリー・ホワイティングの後任としてF1レースディレクターを務めているマシは、FIAがフェルスタッペンにペナルティーを科すことにしたのはそうしたフェルスタッペンの言動が引き金となったわけではないと否定し、次のように語った。

「我々が記者会見でのマックスのコメントを耳にしたのは、私が競技委員たちにあの件を審議するよう指示をした後だったんだ」

3グリッドペナルティーを科されたフェルスタッペンは、ボッタスのすぐ後ろを走行していたルイス・ハミルトン(メルセデス)も減速していなかったのだから彼にも自分と同じペナルティーが科されるべきだったのではないかと発言したことも伝えられているが、マシはそのことについては次のような説明を行っている。

「ルイスに関しては非常に簡単な話だよ。あそこを彼が通過したときには黄旗はまだ振られていなかったんだ。だが、セバスチャンとマックスのときには旗が振られていた。ベッテルは速度を落とした。フェルスタッペンはそうはしなかった」

マシはさらに、フェルスタッペンの安全に対する意識は憂慮すべき問題だと考えている。

フェルスタッペンは黄旗無視について尋ねられた際に、「僕たちは安全のためにやっているわけじゃないよね。僕たちは自分たちが何をしているのか分かっていると思う。予選なんだし、行くしかないでしょ」とも語っていた。

これに関し、マシは「マックスが言ったことを耳にしたが、私はそのことに関して彼と話をするつもりだよ」と語り、次のように付け加えた。

「その内容は黄旗のことだ。私は1対1でマックスと話をするよ。さらにほかのドライバーたちにも安全を目的としたルールについてきちんと釘をさすつもりだ」

マシは、今週末にF1第19戦アメリカGP(11月3日決勝)が行われるオースティンにおいてフェルスタッペンと話をする予定にしているという。

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