フェラーリの元チーム代表であるステファノ・ドメニカリが、2020年こそフェラーリにとって「素晴らしいチャンス」になるはずだと語った。
現在ランボルギーニのCEOを務めているドメニカリは、2008年から2014年4月までフェラーリのチーム代表を務めていた人物だ。
■現在のF1には力のあるドライバーが揃っている
そのドメニカリは、現在のF1には才能豊かなドライバーが揃っていると考えているようだ。
元々フェラーリの経理部門出身というF1関係者としては珍しい経歴を持つ54歳のドメニカリは母国イタリアの放送局『RAI』に「強いドライバーがこれほど多くいたことなどこれまでにはなかったよ」と語っている。
F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)のシングルシータ-委員長も務めるドメニカリは、F1にこれほど力のあるドライバーが増えたということは「F1の下の鎖が機能しているということだ」と続け、次のように付け加えた。
「ルクレール(フェラーリ)やフェルスタッペン(レッドブル)のような若いドライバーがいるし、その背後にはランド・ノリスやカルロス・サインツ(いずれもマクラーレン)が控えている。ドライバーという観点からすれば、人材不足などということはないよ」
■ハミルトンはすでに別格
そのドライバーたちにあえて順位を付けるとしたらどうなると思うかと尋ねられたドメニカリは次のように答えている。
「ランク付けするのは難しいが、ルイス・ハミルトン(メルセデス)はほぼ今年のタイトルも手中に収めているし、彼はすでにF1においてオリンポス(神々が住むというギリシャの最高峰)の頂上にいるよ」
「ルクレールは年齢を2倍したほどの成熟度を示しているように見えるし、最初は短気な面もあったもののフェルスタッペンも今では違うアプローチの仕方を身につけたようだ」
■来年はフェラーリに素晴らしいチャンスが訪れる
さらに、かつて自分が率いていたフェラーリF1チームについて訪ねられたドメニカリは、2019年シーズンには「本来達成すべきだったことには大きく及ばない」結果になっているのは事実だとし、次のように続けている。
「ここ数か月の間に(フェラーリの)クルマがどれほど開発されてきたかを考えれば、今シーズンを特徴づけたバーレーンやそのほかのレースさえなければ、2019年はもっと違う形で終わっていただろうね」
「私は、彼らには2020年に素晴らしいチャンスが訪れると信じているよ」