2006年にレッドブルのドライバーを務めたことがあるオランダ出身元F1ドライバーのロバート・ドーンボスは、マックス・フェルスタッペンは2020年シーズンの最初の1レースか2レースを終えた時点で2021年もレッドブルにとどまるか否かを判断することになるだろうと考えている。
現在、フェルスタッペンとレッドブルとの間に結ばれている契約は2020年までとなっている。史上最年少F1ドライバーとして2015年にF1デビューを飾り、“新たなセナ”とさえ呼ばれている現在22歳のフェルスタッペンだが、5年目のF1シーズンを迎えた今季もF1タイトルには手が届かなかった。
今シーズン前半には、フェルスタッペンが契約解除条項を使ってレッドブルとの契約を今季いっぱいで解消し、2020年にはメルセデスもしくはフェラーリへ移籍するのではないかとのうわさもささやかれていた。
だが、結局のところフェルスタッペンは契約が満期を迎える2020年まではレッドブルにとどまることが確定している。問題は、その2020年にレッドブル・ホンダがフェルスタッペンに移籍を思いとどまらせることができるようなパフォーマンスを発揮できるかということになりそうだ。
■2020年の序盤1、2レースがカギに?
「2020年には何も起きないよ。マックスはまだどこにも行けないからね」
母国オランダの『Ziggo Sport(ジッホ・スポルト)』にそう語った38歳のドーンボスは次のように続けた。
「未来を見通すことはできないから、その後、難しい選択を迫られることになるだろうね」
「マックスは実際のところ2チームから選択することができる。あるいは、マクラーレンも含めれば3チームになるだろう。彼らはものすごくよくなったし、メルセデスエンジンにスイッチしたとき(2021年)にはあなどれないチームになる可能性もあるからね」
「ひとつ確かなのは、メルセデスがその後の4年間においてもF1を支配し続けることはないだろうということだ」
そう語ったドーンボスだが、2020年にはレッドブル・ホンダがF1タイトルを争えるところにまで改善を遂げ、フェルスタッペンがほかのチームへ移籍する意味がなくなる可能性もなくはないと次のように続けた。
「彼ら(レッドブル・ホンダ)にとっては次の冬の間にも可能な限りクルマを開発することが重要となる」
「マックスが納得して残留するには、来年のクルマがいいものになる必要がある。マックスは1レースか2レースが終わった時点で、自分がどういうクルマを手にしているのかを判断することができるだろう」
「それに基づいて、彼はすぐに選択を行うことになるだろうね」
■来季に向けて講じた対策の結果次第だとフェルスタッペン
レッドブルの育成ドライバーとしてトロロッソからF1デビューを飾り、2016年シーズンの途中からレッドブルに昇格したフェルスタッペンはもちろん、そのレッドブルが2020年にメルセデスやフェラーリと互角以上の戦いができるようになることを望んでいる。
「来年に向けて、どうすれば僕たちがもっと強くなれるのかということに関するアイデアをたくさん持っているよ」
「いくつかのことは今年うまく機能したし、いくつかはそうでもなかった。でも、よりよく改善できることは常にあるものさ。僕は改善できそうなことは全て分析しようと常に試みているよ」
そう語ったフェルスタッペンは次のように付け加えた。
「今年は何がまずかったのかということは僕たちにも分かっていると思うし、来年に向けて対策も講じてきた。だからその結果を確かめていくことになる」