マクラーレンF1チームを率いるチーム代表のアンドレアス・ザイドルが、2020年シーズンに向けてマシンの「コンセプト」をいくつか変えることになると語った。
2008年にルイス・ハミルトン(現メルセデス)がドライバーズタイトルを獲得して以降、マクラーレンはすでに10年以上にわたってタイトルから遠ざかっている。
特に、2015年にホンダをエンジンパートナーに迎えてからは低迷の度合いが一層大きくなってしまっていた。
2018年にエンジンをルノーにスイッチしたマクラーレンだったが、2019年になってようやく安定したパフォーマンスを発揮できるようになり、現時点ではルノーをおさえてコンストラクターズランキング4番手に位置している。
2020年は基本的に今年と同じ技術レギュレーションが運用されることもあり、マクラーレンは来季に向けて今季型マシンのコンセプトを踏襲した“進化型”マシンを用意するのが間違いないやり方だと考えるのが普通かもしれない。
だが、今年の5月にマクラーレンのチーム代表に就任したザイドルは、2020年のマクラーレンF1マシンは今年のものとはかなり違うものになるだろうと次のように語った。
「劇的に変わるとまで言うつもりはないよ。だが、現在のレギュレーションにおいてトップチームたちとの間に生じているギャップを考えれば、重要な前進を果たすよう取り組んでいく必要がある。そしてそれはクルマのコンセプトをいくつか変更する必要があるということを意味するものだ」
ザイドルは、F1日本GPが開催された鈴鹿において、2020年に向けた目標は「我々が今いるところよりさらにトップ3チームに近い位置を目指すこと」だと語っていた。
2019年型マシンが昨年よりも明らかに性能が向上している中、あえていくつかのコンセプトを変更することは大きなリスクとなるのではないかと訪ねられたザイドルは次のように答えている。
「我々は、それをチャンスだと見ているよ」