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F1オランダGPに暗雲!環境団体がサーキット工事中止を求めて法的手段に

2019年09月25日(水)18:37 pm

2020年に1985年以来となる復活開催が予定されているF1オランダGPだが、果たして本当に開催することができるのかが危ぶまれる状況となっている。

すでに全22戦で争われることになる2020年の暫定カレンダーが公開されているが、それによればオランダGPは第5戦として5月3日に決勝が行われることになっている。

オランダ出身のマックス・フェルスタッペンが大活躍を見せていることもあり、オランダ国内でのF1人気は沸騰しており、すでに前売りチケットは完売しているとも伝えられている。

しかし、現在オランダGPの主催者はレース開催に向けていくつもの困難を抱えている状態だ。

そのひとつは予算問題だ。オランダGPが開催されることになるザントフォールト・サーキットが位置する自治体が8月に作成した文書によれば、予算がショートする可能性が示されている。

さらにオランダの環境問題もからんでいる。オランダ国内では窒素放出を制限するために現在多くの建設工事が棚上げ状態になっていると伝えられているが、レース開催までにザントフォールトが予定している改修工事も着工出来ない、もしくは大幅に遅れる可能性が指摘されている。

こうした中、オランダのスポーツ担当大臣であるブルーノ・ブランスが最近、ザントフォールトでのF1開催実現に向けて支援を行うと表明し、レース主催者たちも少し胸をなで下ろしたと伝えられている。

しかし、最近さらなる試練がザントフォールトを見舞う可能性も出てきている。

1週間ほど前に、地元の環境団体がサーキット改修工事の中止を求めてザントフォールトが所属する北ホラント州の州都ハールレムの裁判所に訴えを起こしたと伝えられた。

さらに、オランダの『De Limburger(リムブルガー)』が今週報じたところによれば『環境のためのモビリゼーション』という名のグループが、ザントフォールトでの工事は有効な環境保護に関する許可を得ていないとの声を上げたという。

『De Limburger(リムブルガー)』は、このグループが少なくとも5つに及ぶほかの環境団体とともに法的手段に打って出る準備を行っているとしている。

それらの環境団体の主張は、ザントフォールトは砂丘に囲まれた保護区域に位置しているため、現在計画されている観客席やトンネル、さらに道路などを建設することはできないということのようだ。

『環境のためのモビリゼーション』のスポークスマンを務める人物は、オランダの日刊紙『Algemeen Dagblad(アルゲメン・ダグブラッド)』に次のように語っている。

「現在の許可は危機的状況のもとにある」

「それはすでに2006年に期限切れとなった初期の認可から直接的に由来するものだ」

さらに、環境問題担当の弁護士は、この件が裁判沙汰となれば「主催者たちが大きな遅れに直面することになるのは間違いないだろう」と語っている。

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