ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)は、2020年には再びレッドブルのシートを取り戻すことを目指している。
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昨シーズン限りでレッドブルを離脱してルノーへの移籍を決めたダニエル・リカルドの後任として今季ジュニアチームのトロロッソからレッドブルに昇格したガスリーだが、なかなか求められる結果を出すことができず、ついに第13戦ベルギーGPからアレクサンダー・アルボンと入れ替わりに再びトロロッソへと降格されてしまった。
最近の報道によれば、レッドブルのドライバー管理責任者であるヘルムート・マルコは、2020年にマックス・フェルスタッペンのチームメートとなるのはアルボンかガスリーのいずれかになるだろうとし、第18戦メキシコGP(10月27日決勝)をめどに最終的な決断を行いたいと語ったと言われている。
つまり、アルボンとガスリーにとってはこれから行われる第16戦ロシアGP(29日決勝)、第17戦日本GP(10月13日決勝)、そしてメキシコGPの3レースが2020年シーズンに向けて大きな意味を持つことになりそうだ。
トロロッソ降格がショックであったことは間違いないガスリーだが、ベルギーでは予選16番手から決勝では9位入賞、イタリアでは予選15番手から決勝11位、そしてシンガポールでは予選12番手から決勝では8位入賞と、決勝で着実に順位を上げるパフォーマンスを見せている。
「すべてがうまく運んでいるし、トロロッソで自分が得ている結果には満足できているよ。このチームのために可能な限りうまくやらないとね」
そう語ったガスリーは、2020年には再びレッドブルへ昇格することが目標だと次のように付け加えた。
「最終的にレッドブルがどういう判断をするか、様子を見ていこう」
23歳のフランス人ドライバーであるガスリーは、今季後半にまたトロロッソで走るようになったことで「経験をさらに積み、よりプロフェッショナルに成長している」と次のように続けている。
「トロロッソの方がもっとミスが許されると言うつもりはないよ。だけど、僕はもっと自然にドライブできるんだ」
ライバルとなるアルボンもレッドブル昇格以降はベルギーで新スペックエンジン投入により17番グリッドから決勝に臨んだもののフェルスタッペンがリタイアに終わったレースで5位入賞を達成。続くイタリアでは予選8番手から決勝は6位、シンガポールでは予選・決勝ともに6番手という結果を残している。
「様子を見ることにしよう。シーズンが終わる時点でどういう結果になるのかが分かるだろうね」
そう語ったガスリーは、今トロロッソで再び自信を取り戻しつつあるところだと続け、次のように付け加えた。
「エンジニアたちとの作業やチーム全体のおかげさ。今後のレースでも進歩を続けていけることを願っているよ」