かつてミナルディやスパイカーなどでF1を戦った経験を持つオランダ出身元レーシングドライバーのクリスチャン・アルバースがレッドブルのドライバー人事に疑問を呈した。
レッドブル・レーシングとそのジュニアチームであるトロロッソのドライバー人事に関しては、レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコが全権を持っていると考えられている。
そしてそのマルコは夏休み中に不振のピエール・ガスリーをレッドブルからトロロッソに降格することを決断。F1ベルギーGP以降は今季トロロッソでF1デビューを飾ったばかりのタイ人ドライバー、アレクサンダー・アルボンをマックス・フェルスタッペンのチームメートに抜擢している。
2014年には短期間ながらケータハムのチーム代表を務めたこともあるアルボンバースは、オランダの『De Telegraaf(テレグラーフ)』に次のように語った。
「あの選択は未だに理解できないよ」
「私は、あれはチームの安定性という意味では非常によくないと思っている。一方で、ヘルムート・マルコが厳しくなるのも分かるよ。ポイントをとらなくてはならないからね」
「だが、今ドライバーの頭の中はどうなっているかな?」
「レッドブルに行く者なら誰でもまずマックス・フェルスタッペンと戦うことになることが分かっている。そして、もしいいパフォーマンスを示すことができなければクビになるということも知っているんだ」
「私は、それは健全な状況だとは思わないよ」
「私は、もしも短期間で交代させられる可能性がなければ、ガスリーももっとうまくやれただろうと確信しているよ」
そう語ったアルバースだが、今や母国オランダの英雄となったフェルスタッペンにはそういう心配は全くないと考えている。
「彼は絶大の信頼を築き上げてきた。時には、彼は不可能を可能に変えてすらみせた」
そう語ったアルバースは次のように付け加えた。
「マックスはたとえウォールに10回クルマをぶつけても、まだレッドブルのヒーローでいられる。それは当然のことだがね」