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「レースの安全対策は単純なものではない」とF1競技委員長

2019年09月12日(木)19:03 pm

F1競技委員長を務めるマイケル・マシが「レースの安全対策はそれほど単純なものではない」と語った。

スパ・フランコルシャン・サーキットとモンツァ・サーキットにおいて2週連続でF1のジュニアカテゴリーのレースで大事故が発生してしまった。

F1ベルギーGPのサポートレースとしてスパで行われたF2レースでは難関コーナーのオー・ルージュで複数のマシンがからむクラッシュが発生。不幸にもフランス人ドライバーのアントワーヌ・ユベールが22歳の若さでこの世を去ってしまった。

このときユベールのマシンに激突したジュアン・マヌエル・コレアも両足の骨折と脊椎にダメージを負う大けがを負い、現在はその合併症も発症したことで人為的に昏睡状態に置かれるなど今も厳しい状況にあると伝えられている。

さらに、その翌週にはモンツァで行われたF3レースではオーストラリア出身のアレックス・ペローニがパラボリカと呼ばれる最終コーナーを通過する際に“ソーセージ”と呼ばれる縁石に乗り上げたところ、マシンが宙に跳ね上げられてタイヤバリアに上から落ちるという恐ろしい事故も発生。

事故後自分で歩いてマーシャルカーに乗り込んだペローニだが、背骨に骨折を負ったと伝えられている。

モンツァではこの事故のあと、すぐに問題のソーセージ縁石を撤去している。

スパでも、今回の事故が起きたオー・ルージュを上り詰めた部分にあるランオフエリアをアスファルト舗装からグラベルに戻すことを検討していると伝えられている。

2週連続で大きな事故が発生したことにより、来週末にF1第15戦シンガポールGP(22日決勝)が開催されるマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットでの安全対策は十分なのかという声もあがってきているようだ。

だが、今シーズンの開幕直前に急逝したチャーリー・ホワイティングの後任としてF1競技委員長を務めているマシは、シンガポールGPに向けて過剰反応的な対応を行う予定はないと次のように語った。

「(F1が開催される)すべてのサーキットはFIA(国際自動車連盟)からグレード1ライセンスが与えられている」

「事前に調査が行われ、非常に厳しい基準に従ってすべての安全対策に関してもチェックされている。ああした事故のあとで、すべてに対応できる対策をすぐに導入できると考えるのは単純過ぎるよ」

そう語ったマシは、次のように付け加えた。

「まずは、すべてのことを詳細に検討していかなくてはならない」

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