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【決勝レポート】フェラーリ2連勝!レッドブル・ホンダはトップ5フィニッシュならず/F1イタリアGP

2019年09月09日(月)0:44 am

2019年F1第14戦イタリアGPが9月8日(日)、モンツァ・サーキット(全長5.793km)で3日目を迎え、現地時間15時10分(日本時間22時10分)から行われた決勝でフェラーリのシャルル・ルクレールが優勝した。今季2勝目、通算2勝目。

●【決勝結果】2019年F1第14戦イタリアGP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数

■開始早々フェルスタッペンが大きく後退

53周のレースがスタートすると、ポールポジションからスタートしたルクレールがトップの位置をキープしたまま最初のシケインを抜けていく。

8番グリッドからスタートしたレッドブル・ホンダのアレクサンダー・アルボンはひとつ順位を下げ、年間許容数を超えるエンジン投入によるペナルティーで19番グリッドからスタートしていたマックス・フェルスタッペンもシケイン手前でほかのマシンと交錯してコースオフ。

フェルスタッペンはこのときフロントウイングにダメージを負ってしまい、2周目に入るところでピットに戻り新しいパーツに交換するとともにここでソフトタイヤに交換。フェルスタッペンは最後尾20番手でコース復帰するも、その時点で前のクルマとの差は20秒以上にも開いてしまう。

■アルボンも序盤に順位ダウン

3周目に入ったところでアルボンとマクラーレンのカルロス・サインツ(マクラーレン)が接触し、アルボンがコース外に押し出される形となってしまう。アルボンはこれで11番手にまで順位を下げるが、両者の接触はレーシングインシデントということでペナルティー対象とはならなかった。

この時点では11番手にアルボン、12番手13番手にトロロッソのダニール・クビアトとピエール・ガスリーが続き、ホンダエンジン勢3台がひとかたまりとなって走行する展開となる。

■ベッテルはスピン+ペナルティーで上位争いから脱落

6周目に4番手を走行していたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が単独スピンを喫してしまう。ここでコース復帰しようとしたベッテルが後ろから走行してきたランス・ストロール(レーシングポイント)にマシンをぶつけてしまうというアクシデントも発生。

ベッテルとの接触でスピンしたストロールも、コースに戻ろうとしてガスリーの走行を妨害。ガスリーはなんとかコース外に逃げて接触はなかったものの、ここで前の集団とのギャップが大きく広がってしまう。

ベッテルはストロールとの接触でダメージを負ったフロントウイングを交換するためにピットに戻り、大きく順位を下げてしまう。そして、その後ベッテルには10秒ペナルティー、ストロールにはドライブスルーペナルティーが科された。

序盤で大きく出遅れたフェルスタッペンだが、ほかのドライバーたちのアクシデントもあり、その後徐々に順位をあげていく。15周目にはキミ・ライコネン(アルファロメオ)をオーバーテイク、19周目にはガスリーをとらえて13番手に浮上する。

一方、7番手にまで順位を戻していたアルボンだが、コースオフしてアドバンテージを得たという裁定が下され、5秒ペナルティーを科されてしまう。

■ルクレールとハミルトンが激しいバトルを展開

20周目に2番手を走行していたルイス・ハミルトン(メルセデス)がピットイン。ミディアムタイヤに交換したハミルトンは5番手でコースに復帰する。

ルクレールもこれに反応して次の周にピットに入り、ここでハードタイヤに交換。ルクレールはハミルトンにアンダーカットを許さず、その前でコース復帰を果たした。

22周目にはフェルスタッペンがランド・ノリス(マクラーレン)をオーバーテイクし、ほかのドライバーがピットインを行ったこともあり暫定ながら10番手にまで順位を上げる。

その後、ルクレールとハミルトンが激しい攻防を展開。ルクレールが横に並んできたハミルトンをコース外に押し出すようなシーンも見られ、ルクレールには警告にあたる黒白旗が提示される。

しかし、ルクレールはその後も現チャンピオンからのプレッシャーに屈することなく、アグレッシブなディフェンスを見せてハミルトンに付け入る隙を与えない。28周目には暫定トップの座にいたボッタスがピットイン。これでルクレールがトップ、ハミルトンが2番手に復帰する。

■クビアトがマシントラブルで戦線離脱

その28周目にサインツがコース外にマシンを止めてしまう。タイヤ交換を行った際に右フロントのタイヤが正しく装着されていない状態でスタートしてしまっていたことが原因だった。ここでVSC(ヴァーチャル・セーフティカー)が導入される。

ここでクビアトがピットに飛び込んでタイヤ交換を行うが、そのクビアトもピットアウトしてすぐにマシンをコース左脇に止めてしまう。クビアトのマシンからは白煙が見え、エンジントラブルも疑われたが、その後の情報ではオイル漏れのトラブルで、エンジンそのものには大きなダメージはなかったようだと伝えられている。

2度目のピットインを行い、スタート時に装着していたミディアムタイヤに戻したフェルスタッペンはいったん13番手に下がるものの、35周目には再びトップ10圏内に返り咲き、さらなる順位アップを目指して先行マシンたちを追いかけていく。

36周目にはルクレールがターン1でミスをしてターン2をショートカット。これでハミルトンに背後につかれるが、ここでもかなりきわどいディフェンスを見せてハミルトンに先行を許さない。ハミルトンはたまらず無線を通じてルクレールを批判する一幕もあった。

フェルスタッペンはランド・ノリス(マクラーレン)やアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)をパスして41周目には8番手にまで順位を上げる。

■ハミルトンがミスで3番手に後退

42周目に入ると先ほどとは逆にハミルトンがターン1をうまく曲がりきれずにエスケープゾーンにクルマを入れてしまう。ここで大きくタイムロスしたハミルトンはボッタスに先行を許し、3番手に下がってしまった。

レースが残り10周となる頃から、この時点で24周を消化したハードタイヤで走行するルクレールに対し、17周を消化したミディアムタイヤのボッタスがタイヤのアドバンテージを生かしてルクレールを追い上げていく。

タイヤを傷めてしまい優勝のチャンスが消えたハミルトンは50周目にピットに戻ってソフトタイヤに交換。ここでファステストポイント獲得を目指す戦略に切り替える。

ルクレールをDRS圏内にとらえたボッタスだが、ターン1でミスを犯したこともあり、オーバーテイクするには至らない。

■ルクレールがフェラーリの地元で歓喜の優勝

結局、ルクレールがフェラーリの地元イタリアのファンの前で歓喜のトップチェッカーを受け、前戦ベルギーGPから2戦連続でポール・トゥ・ウィンを達成した。2位にボッタス。3位にハミルトンが続いた。

ハミルトンは51周目にファステストを刻み、3位の15ポイントに加えて1ポイントのファステストポイントを獲得している。

レッドブル・ホンダ勢はアルボンが6位、フェルスタッペンは終盤にセルジオ・ペレス(レーシングポイント)と7番手争いを繰り広げたものの追い抜くことはできず8位でレースを終えている。

トロロッソ・ホンダ勢はガスリーが11位、クビアトはリタイアでポイントには手が届かなかった。このレースでルノー勢が4位、5位となったことでルノーがコンストラクターズランキングでトロロッソ・ホンダを逆転している。

■決勝トップ10ドライバー(暫定)

優勝/シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2位/バルテリ・ボッタス(メルセデス)
3位/ルイス・ハミルトン(メルセデス)
4位/ダニエル・リカルド(ルノー)
5位/ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)
6位/アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
7位/セルジオ・ペレス(レーシングポイント・メルセデス)
8位/マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
9位/アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ・フェラーリ)
10位/ランド・ノリス(マクラーレン・ルノー)

次戦2019年F1第15戦シンガポールGPは9月20日(金)の現地時間16時30分(日本時間17時30分)に開幕。決勝は9月22日(日)の現地時間20時10分(日本時間21時10分)にスタートする。

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