2014年シーズン序盤までフェラーリのチーム代表を務めていたステファノ・ドメニカリが、今週末のF1イタリアGPではセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が反撃に転ずるだろうと語った。
強いエンジンと空気抵抗が小さいシャシーを持つフェラーリ2019年型車はストレートが多い高速サーキットでは強みを持っている。そして、イタリアGPの舞台となるモンツァ・サーキットはまさにそうした高速サーキットだ。
そしてフェラーリでは、そのモンツァで今シーズン3基目となる新スペックエンジンを投入することにしている。
先週末にスパ・フランコルシャン・サーキットで行われたベルギーGPを制したのは今年アルファロメオ・ザウバーからフェラーリに移籍した21歳のシャルル・ルクレールだった。
フェラーリの地元イタリアのメディアは今回の勝利により、不振が続くベッテルに代わってルクレールがフェラーリの新たなナンバー1ドライバーになったことを示すものだと報じている。
現在はランボルギーニのCEOを務めるドメニカリもルクレールについてイタリアの放送局『RAI』に次のように語った。
「速いドライバーはたくさんいる」
「だが、シャルルに関しては、熟練したドライバーに見られる精神的な強さと明快な精神を有しているのが分かる。彼を見ているとニキ・ラウダを思い出すよ」
そう語ったドメニカリだが、そのルクレールの台頭によってベッテルがフェラーリのナンバー1ドライバーの地位を失ったとは考えていないようだ。
「モンツァはフェラーリにとって非常に重要な週末となるだろう。そして私は攻撃的なベッテルをそこで見ることになるだろうと確信しているよ」
54歳のドメニカリはそう語ると、次のように付け加えた。
「私は(ベッテルを)ナンバー1を放棄するようなドライバーとは見ていないよ。それどころか、非常に強いF1チャンピオンを目にすることになるだろうと思っている」