レッドブルのドライバー育成責任者であるヘルムート・マルコが、先週末のF1ベルギーGPで初めてレッドブルF1マシンをドライブしたアレクサンダー・アルボンのパフォーマンスを賞賛した。
●【決勝レース結果】F1ベルギーGP決勝レースのタイム、周回数、ピット回数
今季ジュニアチームのトロロッソからF1デビューを飾ったばかりのタイ国籍ドライバーのアルボンだが、13戦目にしてトップチームでマックス・フェルスタッペンのチームメートを務めることになった。
レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーもスパ・フランコルシャン・サーキットで行われたベルギーGP決勝後に、17番グリッドからスタートして5位フィニッシュを達成したアルボンはレッドブルで「非常にいいスタートを切った」と語っていた。
そして、自分たちのドライバーに対しても辛辣なコメントをすることで知られるマルコも、ベルギーでのアルボンの走りに合格点を与えている。
「彼(アルボン)はソフトタイヤを履いたときには素晴らしかった。素晴らしい形で大勢をオーバーテイクしてみせたよ」
「アレクサンダーはストレートでは本来のペースで走ることができていなかった。だから我々は無線を通じてそれを修復しようと試みたんだが、我々はお互いにどうすれば必要な変更を行うことができるか分からなかったんだ」
母国オーストリアのテレビ局『ORF』にそう語った76歳のマルコは次のように付け加えた。
「だが、とりわけレース終盤でのリカルド(ルノー)とのアルボンの戦いは本当に素晴らしかった。もちろん、彼が5位になれたのには少しばかり幸運もあった。それでも素晴らしかったことに違いはないよ」
今季レッドブルのドライバーを務めていたピエール・ガスリーがアルボンと入れ替えで再びトロロッソに降格されたが、その理由のひとつとしてマルコがあげていたのが、ガスリーがうまくライバルたちをオーバーテイクできないということだった。
マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、カルロス・サインツ(マクラーレン)が早々とリタイアするとともに、レースが残り2周となったときに上位を走行していたランド・ノリス(マクラーレン)がトラブルを抱えたことで5位という結果を得られたアルボンだが、最終ラップでは見事にセルジオ・ペレス(レーシングポイント)をオーバーテイクしてみせるなど、アルボンのレッドブルでの最初のレースにはチーム首脳陣も満足だったのは確かだろう。