フェラーリCEOのルイス・カミレリが、F1タイトル奪還に向けてさらなるチーム強化策に取り組んでいるようだ。
F1屈指の名門チームであるフェラーリだが、ドライバーズタイトルは2007年のキミ・ライコネン、コンストラクターズタイトルは2008年を最後に、すでに10年以上無冠の状態が続いている。
今季もここまでメルセデスに大きな差をつけられ、現実的にはもはやタイトル獲得の望みは消えたと考えるべきフェラーリだが、少なくとも自分たちのエンジンパワーを生かせる第13戦ベルギーGP(9月1日決勝)と第14戦イタリアGP(9月8日決勝)で逆襲のきっかけをつかみたいところだ。
メルセデスF1チームを率いるトト・ヴォルフ(チームCEO)も、フェラーリには「非常に強いエンジンがあり、空気抵抗が小さい」ことから、高速サーキットとして知られるベルギーGPの舞台となるスパ・フランコルシャン・サーキットやイタリアGPが開催されるモンツァ・サーキットではフェラーリがかなり競争力を発揮するだろうと考えている。
フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットも27日(火)に次のように語った。
「今週末から始まるシーズン後半に向けて、我々はこれまでにないほどのやる気に満ちている」
さらに、イタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』が報じたところによれば、昨年からフェラーリのCEO職に就いたカミレリが、2020年から2021年に向けて、フェラーリの現在の弱点を克服するためにチームの増強計画を進めているという。
「優先事項のひとつはシミュレーターだ。現在のものはすでに10年も使用されている」
そう書いた『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』は次のように付け加えている。
「そして、ビークルダイナミクス(車両運動性)やタイヤマネジメントを専門とするエンジニアも何名か加わることになっており、そのうちの何人かはすでに着任している」
さらに、フェラーリは昨年アルファロメオに移籍した元チーフデザイナーのシモーネ・レスタも呼び戻しており、11月から新ルールが導入される2021年型マシンの設計・製造プロジェクトをリードしていくことになるようだ。