F1ドイツGP(ホッケンハイムリンク)で母国グランプリを迎えたメルセデスが特別カラーを発表し、走行した。
メルセデスはモータースポーツ活動125年を祝し、特別ばカラーリングを発表した。
1894年7月22日、最初のモーターレースがフランスのパリからルーアンへ向かって開催された。また、メルセデスF1にとっても200回目のF1出走となる。
特別カラーは、20世紀初頭のクラシックなメルセデス・ベンツ・レーシングカーのデザインに敬意を表しており、コクピットからフロントウィングにかけて白く塗られている。
当時は、クルマのカラーリングがチームの起源を象徴しており、フランスは青、イタリアは赤、イギリスは緑、そしてドイツは白が国際的なレーシングカラーだった。
20世紀初頭のグランプリ・レーシングカーは、ブリッツェン・ベンツ(Blitzen-Benz)、メルセデス・ベンツSSK(Mercedes-Benz SSK)などのダイムラーとベンツのモータースポーツ史上最も印象的なマシンのいくつかは白く塗られていた。
20世紀初頭の20年間は、カール・ベンツとゴットリープ・ダイムラーの発明したマシンは互いに競い合っており、1908年にクリスチャン・ローテンシュラッガー(Christian Lautenschlager)がメルセデスの140馬力のグランプリレーシングカーを走らせ、次にヴィクトル・エメリ(Victor Hémery)とルネ・アンリオ(René Hanriot)がベンツ120馬力のグランプリレーシングカーを走らせた。
ブリッツェン・ベンツ(=英語でライトニング・ベンツ(Lightning Benz)、「雷光」)は、200馬力(147 kW)を出力する21.5リットルの大容量エンジンを搭載し、1911年にデイトナビーチで最高速度228.1km/hを記録。この記録は8年間破られることはなかった。
■白い塗料が削り取られている理由
バージボード周辺では白い塗料が削り取られ、下地のシルバーが露出したようなデザインになっている。これは1934年、メルセデス・ベンツW25が750kgという重量制限をやや超えてしまったため、チームは白いペンキを削り取り、その下にある金属製のボディワークを露出させて走った。これがシルバーアローの伝説的な起源となっている。
また、ガレージ内にはシルバーアローが戦った歴史的なレース用ポスターが掲載されている。
メルセデスは今週末、F1へ最初に参戦した1950年代を祝うためのもう一つのサプライズを計画しているという。
■発表された特別カラー
■メルセデスとピレリも古いロゴへ
■白い塗料が削り取られたデザイン。シルバーアローの起源だ
■ガレージ内には歴史的なレース用ポスターが掲載
■初日から特別カラーで走行