ウィリアムズが来季からメルセデスに替えてルノーエンジンを搭載することになるかもしれないと報じられている。
PU(パワーユニット)とも呼ばれる現行F1エンジンが導入された2014年にルノーエンジンからメルセデスエンジンにスイッチしたウィリアムズはその圧倒的なエンジンパワーの助けも借りてコンストラクターズランキングは前年の9位から一気に3位に浮上。翌2015年も3位をキープしていた。
だが、その後マシン開発に後れを取ったウィリアムズは2016年と2017年はランキング5位に下がり、2018年にはついに最下位の10位に転落。そして今季も最下位が定位置となってしまっており、9レースを終えた時点でまだ1ポイントも獲得できていない。
そうした中、ドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』は、局面打開のひとつの手段としてウィリアムズが2020年のエンジンパートナーをルノーに替える可能性が出てきているとし、「交渉はすでに行われている」と報じている。
『Auto Bild(アウト・ビルト)』によれば、メルセデス製ギアボックスを使用していないこともあり、ウィリアムズF1マシンとメルセデス製エンジンの相性もよくない状況に陥っているのだという。
さらに、昨年限りでレッドブルがルノーからホンダにスイッチしたことで、現在ルノーエンジンを搭載しているのはワークスチームとマクラーレンの2チームだけとなっている。エンジン部門の採算性を考えれば、ルノーとしても供給先をもう1チーム増やしたいという希望があるはずだ。
しかしその一方でウィリアムズという顧客を失えばメルセデスもワークスチームに加えて供給先がレーシングポイントだけということになってしまうため、簡単にウィリアムズへの供給を諦めるわけにはいかないだろう。
一時はメルセデスのBチームとなる可能性も示唆されていたウィリアムズだが、今後の動向に注目が集まることになりそうだ。